労働基準法
10のポイント

7 退職と解雇

・ 退職

  労働者はいつでも退職の意思表示を行うことが出来ます。但し、退職の効力が生じるのは、民法627条の規定により意思表示から2週間後となります。

  なお、就業規則において退職届提出のルールが定められている場合はこれに従います。但し、使用者が労働者を解雇する場合の予告期間が少なくとも30日前とされている関係から、それ以上の事前届出を義務付けた就業規則の規定は無効と解されます。

  退職は一方的な通告で済み相手の了解を要しません。使用者が退職を認めないということは出来ない性質のものです。


・ 期間満了による退職

  労働契約に期間の定めがある場合は、その期間が満了することによって労働契約は当然に終了します。双方とも改めて意思表示の必要はありません。

  注意!
  パートタイム労働者などに対して短期雇用契約を、何度も更新して、実質的に相当長期の勤続となっている場合は、実質的には期間の定めがない契約と同様に取り扱われます。従って、期間の満了によって労働契約を終了させるという行為が「解雇」とみなされることがあります。

・ 定年と休職期間の満了

  就業規則の規定の仕方により取扱(自動的に退職となるのか、解雇手続を要するのかについて)が異なります。就業規則の確認を行います。


・ 解雇

  別項を参照してください。