高校生のアルバイトと法律
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<目次>
■高校生のアルバイトと法律
【面接で条件の約束を交わすとき】
【アルバイトの賃金支払は】
【労働時間のきまり】
【休憩時間のきまり】
【休日のきまり】
【高校生だからアルバイトは可能だ】
【年齢の証明書】
【労働契約は本人が結ぶ】
【変形労働時間制の適用除外、時間外、休日労働の禁止】
【もちろん深夜業は禁止だ】
【これが一番大事、危険なバイトはしない】
【雇い入れ時の安全衛生教育】
【ケガをしたら労災保険で補償】

■雇入通知書モデル(参考)














【面接で条件の約束を交わすとき】(労働基準法第15条)

 使用者は、アルバイトの採用に当たって、次の労働条件の内容を本人に必ず知らせることに
 なっている。
 アルバイトのトラブルのほとんどが約束がはっきりしないことから発生しているのだから、
 しっかり確認しよう!(「雇入通知書」を参考に)
 @雇用期間A就業の場所B従事させる業務の種類C始業・終業の時刻D休憩時間E休日F賃
 金(賃金の額、計算及び支払の方法、賃金締切日、支払日等)
 このうち、貸金については、必ず書面で通知することになっている。ところが、これを守ら
 ない使用者もいるので、面接には必ずメモとペンを持って望もう。相手の目の前で、賃金の
 ことだけでいいから「相手の言ったとおりにメモするのだ」そして、「...ということで
 すね」と声を出して復唱するのだ。メモは残しておきなさい。
 これで、相手に最初から悪意がある場合を除いて、まず大丈夫だ。



【アルバイトの賃金支払は】(労働基準法第24条、最賃法第5条) 目次に戻ります

 賃金は、@毎月1回以上、A定期的に、B通貨で、C全額を、D直接本人に支払うことにな
 っている。
 ただし、自分も相手も同意の上でなら、銀行等に振込みもできる。
 アルバイトの場合、大丈夫だろうが賃金があまりにも低いと思ったら、念のため[最低賃金]
 の額を確認してみよう。労働基準監督署に電話すれば教えてくれる。



【労働時間のきまり】(労働基準法第32条) 目次に戻ります

 原則として1週間の労働時間は40時間、1日の労働時間は8時間までだ。



【休憩時間のきまり】(労働基準法第34条) 目次に戻ります

 労働時間が6時間を超えるときは、途中に45分以上の休憩時間が必要だ。



【休日のきまり】(労働基準法第35条) 目次に戻ります

 原則として休日は、毎週1日ないと法律違反だ。



【高校生だからアルバイトは可能だ】(労働基準法第66条) 目次に戻ります

 高校生の君は、アルバイトはできる。高校と両親の許可があればだが、、、。
 ところで、中学生は15歳末満の児童だから、アルバイトはできない。新聞配達やテレビで子
 役をやっているのはいいのかと思うだろうが、あれは、例外として労働基準監督署長の許可を
 受けているのだ。これも12歳以上でないと認められない。



【年齢の証明書】(労働基準法第57条) 目次に戻ります

 事業場には、アルバイトの「年齢証明書」(「住民票記載事項証明書」でよい。)を備え付け
 ておくことになっている。18歳未満とは思わなかったなどと言い逃れをして危険なな仕事を
 させたりする使用者もいたりするからだ。年齢証明書を要求されたら協力しよう。



【労働契約は本人が結ぶ】(労働基準法第58条) 目次に戻ります

 労働契約(アルバイトの条件など)は、親や後見人が代わって結んでもらう訳にいかない。自
 分でやるのだ。



【変形労働時間制の適用除外、時間外、休日労働の禁止】(労働基準法第60条)

 18歳未満の年少者である高校生のアルバイトは、第32条の労働時間が厳格に適用される。
 時間外労働(残業)はできない。収入を多くしようと無理を言って相手を困らせてはならない。
 休日労働もできない。「自分が承知だからいいではないか」と考えないことだ。君の無理を聞
 き入れた使用者は処罰される。



【もちろん深夜業は禁止だ】(労働基準法第61条) 目次に戻ります

 原則として午後10時から翌日午前5時までの深夜時間帯の仕事は禁止されている。



【これが一番大事、危険なバイトはしない】(労働基準法第62条.第63条)


 高校生のアルバイトにとって、これが一番大事だ。
 アルバイトで怪我だけはしないこと。安いバイト料で一生を棒に振るべきでない。アルバイト
 でも仕事中の怪我は労災保険で補償して貰えるが、交通事故と違って、補償はバイト料を基礎
 にしたものなので、補償額は惨めなものだ。
 バイト料が高いものには、きつい仕事、危険な仕事のことがある。きついのはかまわないが、
 危険な仕事はダメだ。
 参考までに、次のような危険又は有害な業務は、法律で就業が制限されたり、禁止されている。

・重量物の取扱いの業務
・運転中の機械等の掃除、検査、修理等の業務
・ボイラー、クレーン、2トン以上の大型トラック等の運転又は取扱いの業務
・深さが5メートル以上の地穴及び土砂崩壊のおそれのある場所における業務
・高さが5メートル以上で墜落のおそれのある場所における業務
・足場の組立等の業務
・大型丸のこ盤又は大型帯のこ盤に木材を送給する業務
・感電の危険性が高い業務
・有害物又は危険物を取り扱う業務
・著しくじんあい等を飛散し、又は有害物のガス、蒸気若しくは粉じん等を飛散する場所又は
 有害放射線にさらされる場所における業務
・著しく高温若しくは低温な場所又は異常気圧の場所における業務
・酒席に侍する業務
・特殊の遊興的接客業(バー、キャバレー、クラブ等)における業務
・坑内における労働等



【雇い入れ時の安全衛生教育】(労働安全衛生法第59条)目次に戻ります

 雇入れの際に、使用者は仕事に必要な安全衛生教育をやることにはなっている。



【ケガをしたら労災保険で補償】(労働者災害補償保険法)目次に戻ります

 業務上の事由又は通勤による災害については、アルバイトであっても労災保険による災害補償
 を受けることができる。
 大抵は使用者が、手続を代行してくれるが、法律上、請求できるのはアルバイトでケガした君
 自身だ。請求書は所轄の労働基準監督署へ提出する。必ず申し出て、適切な補償を受けよう。












■雇入通知書モデル(参考) 目次に戻ります


                   雇入通知書
                                  平成 年 月 日

              殿
                          事業場名称
                          所在地
                          使用者職氏名       (印)

あなたを採用するに当たっての労働条件は、次のとおりです。
-----------------------------------------------------------------------------------
雇用期間	平成 年 月  日から平成 年 月  日まで	
-----------------------------------------------------------------------------------
仕事内容	
-----------------------------------------------------------------------------------
就業場所		
-----------------------------------------------------------------------------------
始業時刻    1 午前・午後 時 分から午前・午後 時 分まで(うち休憩時間 分)
終業時刻    2交替制等
休憩時間     イ午前・午後 時 分から午前・午後 時 分まで(うち休憩時間 分)	
         口午前・午後 時 分から午前・午後 時 分まで(うち休憩時間 分)
-----------------------------------------------------------------------------------
休日又は    休日は毎週   曜日
勤務日	    勤務日は、	
-----------------------------------------------------------------------------------
休暇      1 年次有給休暇    月経過で  日
        2 無給の休暇〔          〕	
-----------------------------------------------------------------------------------
賃金      1 基本賃金 イ時間給、ロ日給、ハ月給で〔             円〕
               ニ出来高給〔基本単価      円・保障給      円〕
        2 諸手当  イ    手当〔   円)   ロ    手当〔   円〕
               ハ    手当〔   円)   ニ    手当〔   円〕
        3 法定内時間外労働に対する割増率〔    %〕
        4 賃金締切日〔    日〕  5賃金支払日〔    日〕
        6 支払方法
        7 賃金支払時に控除する費目〔                    〕
        8 昇給(有.無)→〔時期等                     〕	
-----------------------------------------------------------------------------------
その他	    1 労働時間は1週40時間、1日8時間を超えません。
        2 休日は必ず週1日与えます。
        3 午後10時から午前5時までの深夜に使用しません。	
-----------------------------------------------------------------------------------

■以上のほか、雇用期間を定めない場合には退職に関する事項を、退職金、賞与等がある場合には
 その旨を記入して下さい。
















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