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[資料番号] 00141
[題  名] 営業譲渡等に伴う労働関係上の取扱いについて(H15.4)
[区  分] その他

[内  容]

 営業譲渡等に伴う労働関係上の取扱いについて


 【資料のワンポイント解説】

 1.本年(2003年)4月に、新・会社更生法(H15.4.1施行)、産業活力再生特別措置法の一部改正(H15.4.9施行)、株式会社産業再生機構法(H15.4.10施行)が施行された。

 2.営業譲渡や企業の合併に伴って、労働契約の承継や労働条件の変更に係るトラブルの発生も予想される。
 3.本資料は、厚生労働省が、営業譲渡や企業の合併に伴う労働関係上の問題についての基本的考え方をPR・周知するために作成したもの。(参考掲載)

 




営業譲渡等に伴う労働関係上の取扱いについて




1 営業譲渡



(1) 営業譲渡に伴う労働者の労働契約の譲受会社への承継


  営業譲渡時における権利義務関係の承継に関する法的性格は、特定承継(注)とされており、営業譲渡を行う会社(以下「譲渡会社」という。)は、営業の譲受等を行う会社(以下「譲受会社」という。)へ労働契約の承継を行うことを予定している労働者(以下「承継予定労働者」という。)の労働契約を、譲受会社へ承継させる場合には、民法(明治29年法律第89号)第625条第1項の規定に基づき、労働契約の承継について、承継予定労働者から個別に同意を得る必要があること。

 (注) 特定承継とは、権利義務の移転について、個別に債権者の同意を必要とするもの。





(2) 営業譲渡に伴う労働契約の承継を拒否したことを理由とする解雇

 譲渡の対象となる営業に従事している労働者(以下「譲渡部門の労働者」という。)が、営業譲渡に伴う譲受会社への労働契約の承継に同意をしなかったことだけでは、解雇することはできず、譲渡会社は、当該同意をしなかった労働者について、譲渡部門以外の他部門への配置転換を行うなどの措置を講ずる必要があること。





(3) 営業譲渡に伴う解雇

 営業譲渡に伴う解雇についても、当然整理解雇に関する法理の適用があり、それまで働いていた部門が譲渡されたことだけでは解雇の正当な理由とはならないこと。





(4) 営業譲渡に伴い承継させる労働者の選定

 譲受会社が、譲渡部門の一部の労働者の労働契約を承継するために、承継予定労働者の選定を行うときは、労働組合員に対する不利益な取扱い等の不当労働行為など法律に違反する取扱いを行ってはならないこと。
 また、同じ経営者の下で、新たに会社を設立して営業を全部譲渡する場合には、当該譲渡を理由に特定の労働者の労働契約を承継しないなど解雇に関する法理を潜脱することはあってはならないこと。





(5) 営業譲渡に伴う労働契約の承継の際の労働条件の変更

 譲渡会社が承継予定労働者の労働契約に関し、その労働条件を変更して譲受会社に承継させる場合には、譲渡会社は承継予定労働者から、労働契約の承継に関する同意を得る際に、労働条件の変更についても同意を得る必要があること。





(6) 労働者への情報提供

 労働者本人に対して、譲受会社への労働契約の承継に係る個別同意を求める際には、営業譲渡に関する全体の状況や譲受会社の状況について情報提供を行うことが望ましいこと。
 なお、この個別同意を求める際の情報提供について、意図的に虚偽の情報が提供された場合には、民法第96条第1項の規定に基づき、当該労働契約の承継に係る同意について取り消すことが可能となる場合があること。







2 合併




(1) 合併に伴う労働契約の承継

  商法(明治32年法律第48号)第103条又は有限会社法(昭和13年法律第74号)第63条の規定により、合併により消滅する会社(以下「消滅会社」という。)の権利義務については、合併後存続する会社または合併により設立される会社(以下「存続会社等」という。)に包括的に承継されるため、消滅会社の労働者の労働契約についても、存続会社等に包括的に承継されるものであること。





(2) 合併に伴う労働条件の変更

 合併に伴う労働条件の取扱いについては、消滅会社の労働者の労働契約は、存続会社等に包括的に承継されるため、労働契約の内容である労働条件についても、そのまま維持されるものであること。