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[資料番号] 00046
[題  名] さっと一読! 改正労働基準法のあらまし(H10.9.30官報掲載)
[区  分] 労働基準

[内  容]

さっと..一読!改正労働基準法のあらまし

平成10年9月30日交付
◇労働基準法の一部を改正する法律(法律第112号)






1 契約期間の上限(第14条関係)

 新商品、新技術等の開発等に必要な高度の専門的な知識、技術等を有する労働者を新たに確保する場合や60歳以上の者について、契約期間の上限を3年とすることとした。


2 労働条件の明示(第15条関係)

 労働契約の締結に際し、使用者が命令で定める方法により労働者に対して明示しなければならない事項を賃金及び労働時間に関する事項その他の命令で定める事項とすることとした。

3 退職時の証明(第22条関係)

 労働者が、退職の場合において使用者に証明書を請求できる事項として、退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあっては、その理由を含む。)を追加することとした。

4 一箇月単位の変形労働時間制(第32条の2関係)


 使用者は、労使協定又は就業規則等の定めをしたときは、この制度により労働させることができることとした。

5 一年単位の変形労働時間制(第32条の4及び第32条の4の2関係)


 対象期間を通じて使用されない労働者をこの制度により労働させる場合の要件、対象期間を1箇月以上の期間に区分した場合の労働日及び労働時間の特定方法を定めたほか、労働大臣は対象期間における労働日数の限度等を定めることとした。

6 一斉休憩(第34条関係)

 使用者は、一斉に付与することに代えて、労使協定の定めにより休憩時間を与えることができることとした。

7 時間外労働(第36条及び第133条関係)


 労働大臣は労使協定で定める労働時間の延長の限度等について基準を定め、関係労使は労使協定を定めるに当たり、これに適合したものとなるようにしなければならないこととしたほか、労働大臣は育児又は介護を行う女性労働者のうち希望者について、一定期間、1年について150時間を超えないように基準を定めることとした。

8 裁量労働(第38条の4関係)

 労使委員会において、事業運営上の重要な決定が行われる事業場における企画、立案等の業務であってその遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的指示をしないこととする業務、対象労働者の具体的な範囲、健康及び福祉を確保するための措置等について全員の合意により決議して行政官庁に届け出た場合は、当該業務に従事する労働者は当該委員会で決議した時間労働したものとみなすこととした。

9 年次有給休暇(第39条及び第135条関係)


 2年6箇月を超える継続勤務年数1年については2日ずつの追加付与とすることとした。

10 就業規則(第89条関係)

 別に規則を定めることができる事項に関する制限を廃止することとした。

11 紛争の解決の援助(第105条の3関係)


 都道府県労働基準局長が労働条件についての紛争の解決のために助言又は指導することができることとした。

12 法令等の周知義務(第106条関係)

 使用者が労働者に周知させなければならないものとして労使協定及び労使委員会の決議を加えることとしたほか、その周知は常時各作業場の見やすい場所への掲示又は備付け、書面の交付その他の命令で定める方法によるものとした。

13 その他

(1)適用事業の範囲を号別に列記する方式を廃止することとした。(第8条関係)

(2)使用者は、満15歳に達した日以後の最初の3月31日まで児童を使用してはならないこととしたほか、軽易な労働についての許可に係る年齢を満13歳とすることとした。(第56条関係)

(3)政府は、育児又は介護を行う労働者の時間外労働の免除請求制度に関し検討し、必要な措置を講ずることとした。(附則第11条関係)

(4)国は、深夜業に従事する労働者の就業条件整備のための関係者の努力を促進することとした。(附則第12条関係)

14 この法律は、11については平成10年10月1日から、8及び13(2)については平成12年4月1日から、その他については平成11年4月1日から施行することとした。