健康診断

 
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健康診断を受けよう

mokuji (まとめて健康診断)

■人を採用したときの健康診断
■定期健康診断
■特定業務従事者の健康診断(年2回)
■海外派遣者の健康診断
■結核健康診断
■深夜業従事者の自発的健康診断
■脳・心臓疾患の発生に関連する検査項目に異常−労災で二次健診費用




特殊健康診断
■じん肺健康診断
■有機溶剤健康診断
■鉛健康診断
■四アルキル鉛健康診断
■特定化学物質等健康診断
■高気圧健康診断
■電離放射線健康診断

行政指導による健康診断
■30の通達で指定された業務
1.紫外線・赤外線 2.マンガン化合物 3.黄りん 4.有期りん材 5.亜硫酸ガス 6.ベンゼンのニトロアミド化合物 7.脂肪族の塩化又は臭化炭化水素 8.砒素 9.MDI 10.沃素 11.米杉・ネズコ・リョウブ・ラワンの粉じん 12.超音波溶着機 13.フェザーミル等の飼料製造工程 14.クロルプロマジン等のフェノチアジン系薬剤 15.チェンソー 16.さく岩機、チッピングハンマー、スインググラインダー等の振動工具 17.重量物取扱い、介護作業 18.金銭登録作業 19.引金付工具 20.レーザー業務 21.二硫化炭素 22.VDT作業 23.半導体製造工程 24.騒音作業場 25.フェニル水銀化合物 26.アルキル水銀化合物 27.クロルナフタレン 28.都市ガス配管工事(一酸化炭素) 29.地下駐車場(排気ガス) 30.キーパンチ作業





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人を採用したときの健康診断
−雇入時健康診断
(配置替え時も同様)

★法令で義務付けられています。(安衛則43)


■常時使用する労働者が対象です。

常時使用する労働者とは

次のイ.ロ.のいずれの要件も満たす者とされています。

イ 期間の定めのない契約により使用されるものであること。
なお、期間の定めのある契約により使用される者の場合は、更新により1年以上使用されることが予定されている者、及び更新により1年以上使用されている者。----(特定業務従事者健診の場合、1年以上を6か月以上と読み替えます。)

ロ その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であること。(「2分の1以上である者に対しても実施することが望ましい」とされています。)



■3ヶ月以内に健康診断を受けている項目は、本人から証明書の提出を受ければ省略可能です。
■義務教育在学又は卒業予定者の雇入は、学校での受診者のほか医師の判断等で省略可能です。(安衛則44の2)
■塩酸,硝酸,硫酸,亜硫酸,弗化水素,黄りんなどのガス,蒸気,粉じんにさらされる業務に従事する労働者については、下記受診項目に加えて「歯科医師による健康診断」の追加が必要です。(安衛則48)
■食堂・炊事場で給食の業務に従事する労働者には、下記項目に加えて「検便」の追加が必要です。(安衛則47)
■健診結果は、労働者本人に通知するとともに、「健康診断個人票」(様式5号(1))に記録し5年間保存することが必要です。(安衛則51-4、51)

雇入時健診の受診項目
   1 既往歴及び業務歴の調査
   2 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
   3 身長,体重,視力及び聴力(千ヘルツ及び四千ヘルツの音に係る聴力)の検査
   4 胸部エックス線検査
   5 血圧の測定
   6 貧血検査(赤血球数,ヘモグロビン)
   7 肝機能検査(GOT,GPT,γ−GTP)
   8 血中脂質検査(血清総コレステロール,HDLコレステロール,血清トリグリセライド)
   9 血糖検査
  10 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無)
  11 心電図検査(安静時心電図検査)







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定期健康診断
常時使用する労働者に対して年1回

会社には受けさせる、あなたには受ける義務がある (安衛則44)


■医師の判断による受診項目を省略する場合の基準が定められています。

省略基準

身長:20歳以上、かくたん検査:胸部エックス線検査で所見のない場合、血圧・貧血・肝機能・血中脂質・血糖の各検査:40歳未満(但し35歳を除く)、尿検査の尿中糖の有無の検査:血糖検査を受けた者、心電図検査:40歳未満(但し35歳を除く)


■塩酸,硝酸,硫酸,亜硫酸,弗化水素,黄りんなどのガス,蒸気,粉じんにさらされる業務に従事する労働者については、下記受診項目に加えて「歯科医師による健康診断」の追加が必要です。(安衛則48)
■食堂・炊事場で給食の業務に従事する労働者には、下記項目に加えて「検便」の追加が必要です。(安衛則47)
■健診結果は、労働者本人に通知するとともに、「健康診断個人票」(様式5号(2))に記録し5年間保存することが必要です。(安衛則51-4、51)
■常時50人以上の事業場は、所轄労基署長へ「定期健康診断結果報告」を行う必要があります。(安衛則52)


定期健康診断の受診項目

  1 既往歴及び業務歴の検査
  2 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  3 身長,体重,腹囲,視力及び聴力(千ヘルツ及び四千ヘルツの音に係る聴力)の検査
  4 胸部エックス線検査及びかくたん検査
  5 血圧の測定
  6 貧血検査(赤血球数,ヘモグロビン)
  7 肝機能検査(GOT,GPT,γ−GTP)
  8 血中脂質検査(血清総コレステロールLDLコレステロール,HDLコレステロール,血清トリグリセライド)
  9 血糖検査
 10 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無)
 11 心電図検査(安静時心電図検査) 

腹囲LDLコレステロールの追加(検査項目の改正)は、2008.4.1から適用。なお、10 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無)の尿糖の検査は2008.4.1以降医師の判断による省略ができない。(必須項目となる。)
なお、腹囲の検査は、40歳未満の者(35歳の者を除く)、妊娠中の女性その他の者であってその腹囲が内臓脂肪の蓄積を反映していないと診断されるもの、BMI(体重÷身長の二乗)が20未満である者、自らの腹囲を測定しその値を申告した者(BMIが22未満である者に限る。)については、医師の判断により省略可能。
LDLコレステロールは、40歳未満の者(35歳の者を除く)については、医師の判断により省略可能。






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特定業務従事者の健康診断
−配置替えの際とその後6か月以内毎に1回


深夜業など13の特定業務に係る健康診断の実施と受診義務 (安衛則45)


■次の業務に常時従事する労働者が対象です。定期健康診断の回数が一般労働者より多く、年2回(但し、胸部エックス線検査及びかくたん検査は年1回)必要になっています。

イ 多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務
ロ 多量の低温物体を取り扱う業務及び著しく寒冷な場所における業務
ハ ラジウム放射線、エツクス線その他の有害放射線にさらされる業務
ニ 土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務
ホ 異常気圧下における業務
ヘ さく岩機、鋲(びよう)打機等の使用によつて、身体に著しい振動を与える業務
ト 重量物の取扱い等重激な業務
チ ボイラー製造等強烈な騒音を発する場所における業務
リ 坑内における業務
ヌ 深夜業を含む業務
ル 水銀、砒(ひ)素、黄りん、弗(ふつ)化水素酸、塩酸、硝酸、硫酸、青酸、か性アルカリ、石炭酸その他これらに準ずる有害物を取り扱う業務
ヲ 鉛、水銀、クロム、砒(ひ)素、黄りん、弗(ふつ)化水素、塩素、塩酸、硝酸、亜硫酸、硫酸、一酸化炭素、二硫化炭素、青酸、ベンゼン、アニリンその他これらに準ずる有害物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務
ワ 病原体によつて汚染のおそれが著しい業務
カ その他厚生労働大臣が定める業務(現在、未設定)


■本「特定業務従事者の健康診断」は、常時使用する労働者が対象となります。
■胸部エックス線検査は、年1回で可とされています。
■次の項目は6か月前の受診歴がある場合に限り(年2回のうち1回を)、医師の判断で省略が可能です。(安衛則45−2)
6 貧血検査(赤血球数,ヘモグロビン)
7 肝機能検査(GOT,GPT,γ−GTP)
8 血中脂質検査(血清総コレステロール,HDLコレステロール,血清トリグリセライド)
9 血糖検査
11 心電図検査(安静時心電図検査)
■健診結果は、労働者本人に通知するとともに、「健康診断個人票」(様式5号(2))に記録し5年間保存することが必要です。(安衛則51-4、51)
■常時50人以上の事業場は、所轄労基署長へ「定期健康診断結果報告」を行う必要があります。(安衛則52)


特定業務従事者の健康診断の受診項目

  1 既往歴及び業務歴の検査
  2 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  3 身長,体重,視力及び聴力(千ヘルツ及び四千ヘルツの音に係る聴力)の検査
  4 胸部エックス線検査及びかくたん検査
  5 血圧の測定
  6 貧血検査(赤血球数,ヘモグロビン)
  7 肝機能検査(GOT,GPT,γ−GTP)
  8 血中脂質検査(血清総コレステロール,HDLコレステロール,血清トリグリセライド)
  9 血糖検査
 10 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無)
 11 心電図検査(安静時心電図検査)

 






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海外派遣者の健康診断
労働者を6月以上海外に派遣しようとする場合−派遣前健診
6か月以上海外派遣した労働者が帰国して業務に就く場合−帰国後健診

★法令で義務付けられています。(安衛則45の2)


■派遣前、帰国後の検査が義務づけられています。
■健診結果は、労働者本人に通知するとともに、「健康診断個人票」(様式5号(3))に記録し5年間保存することが必要です。(安衛則51-4、51)


海外派遣労働者健康診断の受診項目

定期健康診断項目 及び
次の項目のうち,医師が必要と認める項目
  1 腹部画像検査(腹部エックス線検査,腹部超音波検査)
  2 血中の尿酸の量の検査
  3 B型肝炎ウイルス抗体検査
  5 血液型検査(ABO及びRh式)(派遣前)
  6 糞便塗沫検査(帰国後)







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結核健康診断
−発病のおそれが診断されたとき


★定期健康診断などの結果によって、、、(安衛則46)


■診断後おおむね6か月後に実施しなければならない。

■健診結果は、労働者本人に通知するとともに、「健康診断個人票」(様式5号(3))に記録し5年間保存することが必要です。(安衛則51-4、51)

結核健康診断の受診項目
  1 エックス線直接撮影による検査及びかくたん検査
  2 聴診,打診その他必要な検査











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深夜業従事者の自発的健康診断
−常時使用され、6か月を平均して1か月当たり4回以上(6か月に24回以上)の深夜業に従事した労働者


★労働者の自主的判断で受診するものです。(安衛則50の2)

■深夜業とは、午後10時から翌午前5時までの労働を言います。
■自発的実施の結果は事業主に提出し、事業主は一般健診と同様の必要な事後措置を講じます。
■費用は労働者負担です。但し、2002.1現在、申請により7500円を限度に4分の3の国の費用助成が受けられる制度があります。
■事業主は、健診結果を「健康診断個人票」(様式5号)に記録し5年間保存することが必要です。(安衛則51-4、51)


次の項目の全部又は一部

  1 既往歴及び業務歴の検査
  2 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  3 身長,体重,視力及び聴力(千ヘルツ及び四千ヘルツの音に係る聴力)の検査
  4 胸部エックス線検査及びかくたん検査
  5 血圧の測定
  6 貧血検査(赤血球数,ヘモグロビン)
  7 肝機能検査(GOT,GPT,γ−GTP)
  8 血中脂質検査(総コレステロール,中性脂肪)
  9 血糖検査
 10 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無)
 11 心電図検査(安静時心電図検査) 












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労災保険による二次健康診断
−定期健康診断で、脳・心臓疾患の発生に関連する検査項目で異常が認められる場合
−労災保険(無料)で、二次健診と医師による特定保健指導を受けることができる

■無料受診ができるための要件
イ 一次健診で次の4つの検査のすべてに異常所見が認められた者
  @血圧A血中脂質B血糖C肥満度
ロ 脳・心臓疾患の症状を有していないこと

■二次健診給付が受けられる病院
 労災病院、地方労働局長の指定病院等に限られます。


■労災給付の請求は、「二次健診等給付請求書」に必要事項を記入し、事業主の照明を受け、一次健診の結果の写しを添付して前記の指定病院等を経由して地方労働局長に対して行います。(一次健診後3か月以内に請求する必要があります。)


次の事項

  1 二次健康診断
    脳・心臓疾患の状態を把握するために必要な検査(1年度につき1回に限る)


  2 特定保健指導
    脳・心臓疾患の発生の予防を図るため、二次健診1回につき1回医師による保健指導
    (二次健診の結果、脳・心臓疾患の症状を有していると判断された場合を除く。)











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特殊健康診断
−特定の有害業務従事者に対する健康診断です。

会社には受けさせる、あなたには受ける義務がある (それぞれの法・規則により)



■健診結果は、労働者本人に通知するとともに、それぞれ定められた「健康診断個人票」(様式)に記録し5年間保存することが必要です。
■対象業務の詳細はそれぞれの規則等を参照してください。下記以外に「異常時」等健診の定めもありますので留意します。
■健診結果は、事業場規模にかかわらず、定期のものについては所轄労基署長へ「特殊健康診断結果報告」(所定様式による)を行う必要があります。

区分

いつ

健診項目

対象業務等

じん肺健康診断 就業時,定期,及び定期外 1 粉じん作業についての職歴の調査
2 直接撮影による胸部全域のエックス線写真による検査
3 胸部に関する臨床検査
4 肺機能検査
じん肺規則別表に掲げる粉じん作業従事者等
(じん肺規則第2条、同別表)
じん肺法3
電離放射線健康診断 雇人又は配置替えの際及び定期
(定期は原則6か月以内毎に1回)
1 被ばく歴の有無の調査
2 白血球数の検査
3 赤血球数の検査及び血色素量又はヘマトクリット値の検査

(以下の項目は医師が必要と認めた場合に行う)
4 白血球百分率の検査
5 白内障に関する眼の検査
6 皮膚の検査
エクッス線その他の電離放射線にさらされる業務
(安衛法施行令第22条第1項第2号)
電離則56
特定化学物質等健康診断 雇人又は配置替えの際及び定期
(定期は原則6か月以内毎に1回)
特定化学物質等障害予防規則の別表3及び4に掲げる規制物質毎の健診項目
(規制物質毎に検診項目が違うので、規則の別表を直接参照してください。)
1.安衛法施行令別表第3第1号若しくは第2号(第二類物質)に掲げる物を製造し、若しくは取り扱う業務(エチレンオキシドの製造取扱い業務を除く。またオーラミン又はマゼンタ等について安衛法施行令第2第1項で除かれる業務あり。)
2.安衛法施行令第22条第2項に掲げる物を過去に製造し又は取り扱っていたことのある労働者で現に使用している者
特化則39
鉛健康診断 雇入又は配置替えの際及び定期
(定期は6か月以内毎に1回)
1 業務の経歴の調査
2 (1)鉛による自覚症状又は他覚症状の既往歴の調査
  (2)血液中の鉛の量及び尿中のLデルタアミノレプリン酸の量の既往の検査結果の調査

3 自覚症状又は他覚症状の有無の検査
4 血液中の鉛の量の検査
5 尿中のデルタアミノレプリン酸の量の検査

(以下の項目は医師が必要と認めた場合に行う)
6 作業条件の調査
7 赤血球中のプロトポルフィIjンの量の検査
8 貧血検査(赤血球数,ヘモグロビン)
9 神経内科学的検査
鉛等を取り扱う業務
(安衛法施行令第22条第1項第4号)
鉛則53
四アルキル鉛健康診断 雇入又は配置替えの際及び定期
(定期は3か月以内毎に1回)
1 いらいら、不眠、悪夢、食欲不振、顔面蒼白、倦怠感、盗汗、頭痛、振○、四肢の腱反射亢進、悪心、嘔吐、腹痛、不安、興奮、記憶障害その他の神経症状又は精神症状の有無の検査
2 血圧の測定
3 血色素量又は全血比重の検査
4 好塩基点赤血球数又は尿中のコプロポルフイリンの検査
四アルキル鉛の製造、混入、取扱いの業務
(安衛法施行令第22条第1項第5号)
四鉛則22
高気圧業務健康診断 雇入又は配置替えの際及び定期
(定期は6か月以内毎に1回)
1 既往歴及び高気圧業務歴の調査
2 関節、腰若しくは下肢の痛み、耳鳴り等の自覚症状及び他覚症状の有無の検査
3 四肢の運動機能の検査
4 鼓膜及び聴力の検査
5 血圧の測定並びに尿中の糖及び蛋白の有無の検査
6 肺活量の測定

(以下の項目は医師が必要と認めた場合に行う)
7 作業条件調査
8 肺換気機能検査
9 心電図検査
10 関節部のエックス線直接撮影による検査
  高圧則38
有機溶剤健康診断 雇入又は配置替えの際及び定期
(定期は6か月以内毎に1回)
1 業務の経歴の調査
2 (1)有機溶剤による健康障害の既往歴の調査
  (2)有機溶剤による自覚症状または他覚症状の既往歴の調査
  (3)4の既往の検査結果の調査
  (4)有機溶剤による5〜8及び10〜13に掲げる異常所見の既往の有無の調査
3 自覚症状又は他覚症状の有無の検査
4 血液中,尿中又は呼気中の有機溶剤又はその代謝物の量の検査
5 尿中の蛋白の有無の検査
6 肝機能検査(GOT,GPT,γ−GTP)
7 貧血検査(赤血球数,ヘモグロビン)
8 眼底検査
このうち,4及び6〜8は,一定の有機溶剤又は有機溶剤含有物に限る。




有機溶剤の種類と必ず実施すべき検査項目

有機溶剤の種類 代謝物 肝機能 貧血 眼底
キシレン、スチレン、トルエン、1,1,1−トリクロルエタン、ノルマルヘキサン      
N,N−ジメチルホルムアミド、トリクロルエチレン、テトラクロルエチレン     
タロルベンゼン,オルトージタロルベンゼン, クロロホルム,四塩化炭素,1,4−ジオキサン,1,2−ジタロルエタン,1,2−ジタロルエチレン,
1,1,2,2−テトラクウルエタン,クレゾール
     
エチレングリコ「ルモノエチル土−テル,エテレングリコールモノエチルエーテルアセテート,エチレングリコールモノプチルエーテル,エチレングリコールモノメチルエーテル     ○   
二硫化炭素      
 なお、上表の代謝物測定該当有機溶剤の検査測定代謝物は以下のとおりです。
対 象 物 質 名 検  査  内  容
トルエン
キシレン
スチレン
テトラタロルエチレン
1,1,トトリクロルエタン
トリクロルエチレン
N,N−ジメチルホルムアミド
ノルマルヘキサン
尿中馬尿酸
尿中メチル馬尿酸
尿中マンデル酸
尿中トリタロル酢酸又は総三塩化物
尿中トリクロル酢酸又は総三塩化物
尿中トリタロル酢酸又は総三塩化物
尿中N−メチルホルムアミド
尿中2,5−ヘキサンジオン

(以下の項目は医師が必要と認めた場合に行う)

 9 作業条件の調査
 10 腎機能検査(尿中の蛋白の有無の検査を除く。)
 11 肝機能検査(6の場合を除く。)
 12 貧血検査(7の場合を除く。)
 13 神経内科学的検査
屋内作業場等(第3種有機溶剤はタンク等の内部に限る)における有機溶剤業務
(安衛法施行令第22条第1項第6号)
有機則29









 

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行政指導による健康診断

通達で示されているもの

対     象

検査項目

通達

第1次健康診断

第2次健康診断

紫外線、赤外線にさらさ れる業務

眼の障害

 

昭和31年
5月18日
基発第308号嗽

マンガン化合物(塩基性酸化マンガンに限る。)を取り扱う業務又はそのガス、蒸気若しくは粉じんを発散する場所における業務

(1)四肢特に指の振せん小書症、突進症等
(2)握力、背筋力の障害

 

黄りんを取り扱う業務又はりんの化合物のガス、 蒸気若しくは粉じんを発散する場所における業務

顎骨の変化

 

有機りん剤を取り扱う業務又はそのガス、蒸気若 しくは粉じんを発散する場所における業務

(1)血清コリンエステラーゼ活性値
(2)多汗、縮瞳、眼瞼及び顔面の筋せん維性攣縮

 

亜硫酸ガスを発散する場所における業務

(1)歯牙の変化
(2)消化器系の障害

 

ベンゼンのニトロアミド化合物を取り扱う業務又はそれらのガス、蒸気若しくは粉じんを発散する場所における業務

(1)血液比重
(2)尿中ウロビリノーゲン、コプロポルフイリン及び糖
(3)チアノーゼ

 

脂肪族の塩化又は臭化炭化水素(有機溶剤として法規に規定されているものを除く。)を取り扱う業務又はそれらのガス、蒸気若しくは粉じんを発散する場所における業務

頭痛、めまい、階段が昇りにくい、手のしびれ、眼がかすむ、複視、物忘れ、悪心、嘔吐、歩行失調、発語異常、手指の振せん、間代性けいれん、てんかん様発作、皮ふの変化等の自他覚症状の有無

(1)職歴調査
(2)視覚視野検査、運動神経検査、精神障害検査等の精神神経症状の検査
(3)その他医師の必要と認める検査

砒素又はその化合物(三酸化批砒素を除く。)を取り扱う業務又はそのガス、蒸気若しくは粉じんを発散する場所における業務

(1)鼻炎、鼻潰瘍,鼻中隔穿孔等
(2)皮ふの障害
(3)血液比重
(4)尿中のウロビリノーゲン

 

メチレンジフェニルイソシアネート(M.D.I)を取り扱う業務又はこのガス若しくは蒸気を発散する場所における業務

(1)頭重、頭痛、眼痛、鼻痛、咽頭痛、咽頭部違和感、咳嗽、喀痰、胸部圧迫感、息切れ、胸痛、呼吸困難、全身倦怠、体重減少、眼・鼻・咽喉の粘膜の炎症
(2)皮ふの変化
(3)胸部理学的検査

(1)職歴調査
(2)現症に関する問診、視診
(3)胸部理学的検査
(4)狭窄性換気機能検査
(5)他の胸部慢性疾患が疑わしい場合は胸部エックス線直接撮影
(6)その他医師の必要と認める(肝機能,腎機能等)検査

沃素を取り扱う業務又はそのガス、蒸気若しくは粉じんを発散する場所における業務

(1)流涙、眼痛、結膜充血、咳嗽、鼻汁過多、咽頭痛、鼻炎、頭痛、めまい
(2)皮ふの変化
(3)心悸亢進、甲状線肥大、眼球突出、手指の振せん、発汗、体重減少、神経系の一時的興奮等バセドゥ氏病様所見の有無

(1)職歴調査
(2)甲状線機能検査

米杉、ネズコ、リョウブ又はラワンの粉じん等を発散する場所における業務

(1)咽頭痛、咽頭部違和感、咳嗽,喀痰、喘息、息切れ、夜間における呼吸困難等の自覚症状の有無
(2)前回の健康診断又は診察以後における気管支ぜん息様発作の発生状況についての問視診
(3)眼、鼻、咽喉の粘膜のアレルギー性炎症等についての検査
(4)胸部の理学的検査
(5)接触性皮ふ炎,湿疹による皮ふの変化

 職歴及び作業調査のほかに次の各号について医師が必要と認めた項目

(1)胸部エックス線直接撮影
(2)肺換気機能検査
(3)喀痰及び血液中の好酸球数の検査
(4)木材エキスによる皮内反応検査

昭和45年1月7日基発第2号

超音波溶着機を取り扱う業務

(1)不快感、頭痛、耳鳴、耳内痛、吐気、めまい等の自覚症状の有無
(2)思考障害、自律神経症状等の精神神経症状の有無
(3)手指等の皮ふの障害の有無
(4)聴力

昭和46年4月17日基発第326号

フェザーミル等飼肥料製造工程における業務

作業中又は作業終了後、激しい頭痛、眼痛及び咳並びに皮ふの炎症等の症状を呈した場合には、直ちに医師の診断及び処置を受けさせること。

昭和45年5月8日基発第360号

クロルプロマジン等フェノチアジン系薬剤を取り扱う業務

関係労働者に皮ふ障害がみられた場合には、すみやかに医師の診断及び処置を受けさせること。

昭和45年12月12日
基発第889号

チェーンソー等使用による身体に著しい振動を与える業務

「チェーンソー取扱い業務における振動障害の予防」の健康診断の項参照

昭和48年
10月18日
基発第597号

チェーンソー等以外の振動工具(さく岩機、チッビングハンマー、スインググラインダー)の取扱いの業務

「チェーンソー以外の振動工具の取扱い業務における振動障害の予防」の健康診断の項参照

昭和49年
1月28日
基発第45号

重量物取扱い作業、介護作業等腰部に著しい負担のかかる作業従事者の健康診断

「職場における腰痛予防対策指針」の健康診断の項参照

平成6年
9月6日
基発第547号

金銭登録作業者の健康診断 (1)雇入れの際及び配置前の健康診断

(2)定期の健康診断(6ヵ月以内ごと)
 イ 業務歴、既往歴等の調査
 ロ 問診
 ハ 視診、触診
 ニ 握力の測定
 ホ 視機能検査

(3)事後措置
 健康診断の結果、金銭登録作業による症状増悪のおそれがみられるなど、作業を続けることが適当でない者又は作業時間の短縮を要すると認められる者については、作業転換、作業時間の短縮等当該労働者の健康保持のための適切な措置を講じること。
昭和48年3月30日基発第188号 
引金付工具を使用する作業

引金付工具を使用する作業に従事する労働者に対して、雇入れの際、当該業務へ配置替えの際及びその後6月以内ごとに1回、定期に、次の項目について医師による健康診断を行うこと。

 (1)業務暦、既往歴の調査
 (2)問診−肩こり、背痛、腕痛、頂部の張り、手のしびれ、手指の痛み、こわばり、はれ及びしこり、手の脱力感、指の弾発現象等の継続する自覚症状の有無
 (3)視診、触診
   ・せき柱の変形と可動性の異常の有無、棘突起の圧痛、叩打痛の有無
   ・手、指、腕の運動機能の異常及び運動痛の有無
   ・指の弾発現象、軋音の有無
   ・筋、腱、関節(頸、肩、背、手、指等)の圧痛、硬結及び腫張の有無
   ・腕神経そうの圧痛及び上肢末梢循環障害の有無
   ・上肢の知覚異常、筋、腱反射の異常の有無
 (4)握力の測定
 (5)視機能検査

 なお、上記の健康診断の結果、医師が必要と認める者については、必要な検査を追加して行うこと。 

昭和50年2月19日基発第94号
レーザー業務 雇入れ又は配置替えの際に視力検査に併せて前眼部(角膜、水晶体)検査を行うこと

昭和61年
1月27日
基発第39号

二硫化炭素を取り扱う業又はそのガスを発散する場所における業務(有機溶剤業務に係るものを除く。)

(1)頭重、頭痛、不眠、めまい、焦そう感、下肢のけん怠又はしびれ感、食欲不振等胃の異常症状、眼のいたみ、神経痛等の自覚症状の有無
(2)ロンベルグ症候,足クローヌス又は手指の振せんの有無
(3)全血比重、血色素量へマトクリット値又は赤血球数
(4)尿中のウロビリノーゲン、たん白及び糖の有無

(1)点状角膜炎の有無(眼の症状を訴えた者に限る。)
(2)糖尿病性初期網膜症に酷似した眼底の微細動脈瘤又は点状出血の検査
(3)尿沈渣若しくは濃縮試験又はPSP試験による腎機能検査
(尿中たん白陽性者に限る。)
(4)上記のほか、必要に応じ労災認定基準に掲げる検査

昭和31年5月18日基発第308号

VDT業務

「VDT作業のための労働衛生上の指針」の健康診断の項参照

昭和60年12月20日基発第705号

半導体製造工程における特殊材料ガス等が用いられている場所における業務

「半導体製造工程における安全衛生対策指針」の健康診断の項参照

昭和63年2月18日基発第82号

騒音作業場における業務

「騒音障害防止のためのガイドライン」の健康診断の項参照

平成4年10月1日基発第546号

フェニル水銀化合物  以下準備中  
アルキル水銀化合物    
クロルナフタレン    
都市ガス配管工事(一酸化炭素)    
地下駐車場(排気ガス)    
キーパンチ作業