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■化学工場の爆発・火災災害の増加はなぜ?
労働省の専門家会議が、「化学工業における安全管理の在り方に関する検討
結果報告書」をとりまとめ
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この報告書では、
◎事故が減少してきたことに伴い危険に対する意識が希薄化しているのではないか
◎過去における事故の経験等を通じ蓄積された安全のノウハウが担当者の退職等により継承され
ていないのではないか
等の問題点が指摘され、安全管理への取組が低調となっているのではないか(懸念)としている。
また、今後の全管理の在り方として、
◎安全管理を守りから攻めに(マンネリの打破、安全の創造)
◎安全管理における人材の確保と連続性・継続性を確保するためのシステム
◎安全技術の共有化と企業へのサポート体制の整備
等を提言している。
(検討結果報告書の全文は、近くホームページに掲載予定)
この結果を踏まえて労働省は、5月8日(社)日本化学工業協会、石油連盟、石油化学工業協会
の3者に対して、会員企業の安全管理状況の総点検を行い、点検結果の報告を求める要請を行っ
た。
■育児・介護雇用安定助成金制度の創設(平成9年4月から)
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労働省は、平成9年4月から、仕事と育児・介護との両立支援対策として、これまでの助成金制
度の見直しを行い、新たに「育児・介護雇用安定助成金制度」を創設した。
なお、助成制度の内容は、介護休業制度導入奨励金と介護勤務時間短縮等の措置の導入奨励金の
創設が主なもの。
従来からの育児介護費用助成金、事業所内託児施設助成金、育児介護等退職者再雇用促進給付金
の3つは、ほぼそのまま継続。これらをあわせて今回、「育児・介護雇用安定助成金制度」に統
合したもの。
助成金案内で「支給要件などの詳細を確認する」
■平成9年度全国産業安全衛生大会(北海道)日程が決まる
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平成9年度の全国産業安全衛生大会(北海道札幌市)の日程が決まった。
日時/平成9年9月17日(水)〜19日(金)の三日間。
メイン会場は、真駒内アイスアリーナ、専門部会・会場は札幌市内9会場となる。17日の総合
集会特別講演は、映画監督「篠田正浩」氏。参加費用は、一般参加12,500円、中央労働災
害防止協会賛助会員6200円となっている。大会参加申込みは、6月下旬から中災防本部のほ
か、全国各地の労働基準協会、安全衛生サービスセンターで開始。
全国大会に関する問い合わせ先は、中央労働災害防止協会/教育部企画課03-3452−6402へ
■労働省、パート労働法の見直しに着手!
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労働省が、パートタイム労働法の見直し方針を固めた。
(背景)
パートタイム労働法が施行(1993年)されてから、5年になる。この間、パート就労者は増
加を続け、今や800万人。通算就労期間も6.7年(平均勤続期間は4.6年)と長期化の傾
向にある。
特に、パート労働法の趣旨との関連で問題になるのは、1日の所定労働時間が正社員並の7時間
以上に達しているパートが全体の3割近くに達していること。所定労働時間が正社員と同じであ
るにもかかわらず、これをパートタイム労働者と呼ぶ企業も多い。
このようなフルタイムのパートに関しては、同様の仕事に従事している正社員との賃金格差が問
題となるのは必然で、丸子警報機事件(H8.3.15長野地裁上田支部判決)では、8割以下
の場合、公序良俗に反すると判示した。
また、わが国のパート労働法の施行の翌年に、「パートタイム労働に関する」ILO条約と勧告
が採択されているが、ここでもパートであることを理由に基本賃金に差をつけることのないよう
な措置、その他の条件整備を求めている。見直しに当たっては、ILO条約等との整合性を図る
ことも課題になってこよう。
ILO175号条約(H6・6総会採択)の概要
1 同一の権利保障 団結権、団体交渉権及び労働者代表権、職業安全衛生、雇用及び職業の
差別において、比較可能なフルタイム労働者と同一の保護を受けること
を確保する措置をとること(第4条)
2 賃金 パートタイムで働いているという理由のみで、比較可能なフルタイムの
の労働者の基本賃金より低い時間給、出来高給等で比例的に計算された
賃金を受け取ることのないよう確保する措置をとること(第5条)
3 社会保障 比較可能なフルタイム労働者と同等の条件を享受するよう社会保障制度
を修正すること(第6条)
4 同等の条件の保障 母性保護、雇用の終了、年次有給休暇、病気休暇等の分野において比較
可能なフルタイム労働者と同等の条件を享受することを確保するための
措置をとること(第7条)
5 転換権の保障 フルタイム労働からパートタイム労働へ、またはその逆の転換が任意に
行われることを確保するための措置をとること(第10条)
■労働省、男女間の雇用格差を積極的に是正する「ポジティブアクション」
女性の能力発揮促進のためのガイドラインを発表
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労働省は3月31日、男女間の雇用格差を積極的に是正する「ポジティブアクション」女性労働
者の能力発揮促進のための企業の自主的取組に関するガイドラインを発表した。
ガイドラインは、(1)現状分析と問題点の発見(2)取組計画の作成(3)実施(4)点検
(5)体制の整備とコンセンサスづくりの5項目。
ガイドラインにはワークシートが添付されており、資格等級・役職等級別従業員構成など4つの
モデル従業員構成様式をもとに、全107問からなる設問に答えながら、企業の雇用管理の状況
を自らチェックできるようになっている。
ガイドライン添付の『ワークシート』の実際を見る
■外国人技能実習制度へ期待と評価の声。滞在期間を職種限定で3年に延長
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労働省と法務省は、外国人技能実習制度の滞在期間の延長措置を講じることを決定、4月24日
から実施に移した。
技能実習制度は、実践的な技術、技能又は知識の開発途上国への移転を図り、開発途上国の経済
発展を担う「人づくり」に協力することを目的として、平成 5年度に創設された。
これまでの実績は、
平成5年160/平成6年1,861/平成7年2,296/平成8年3,751/合計8,068
人。一方、現行の2年以内の滞在期間は「2年目でちょうど慣れた頃帰国しなければならない」
との声もあり延長の要望が出されていた。
今回、労働省が発表した「改正の概要」は、つぎのとおり。
(1)滞在期間の延長
従来の2年以内の滞在期間(研修期間を含む。)では修得が困難なより高度な技能等を修得する
場合、滞在期間を3年以内とする。延長される滞在期間は、その全期間を技能実習期間とするこ
とができるものとする。
(2)滞在期間の延長の対象職種
技能検定3級に相当する評価制度が整備されている職種。
具体的には、技能実習の対象職種(53職種)のうち、現在、技能検定3級に相当する評価制度
が整備されている職種は、配管、機械加工、とび、プラスチック成形、めっき、機械検査、電子
機器組立て及び内装仕上げ施工の8職種。
(3)滞在期間の延長の対象者
施行日以降に技能実習へ移行する者が対象。ただし、施行日前に技能実習へ移行している者でも
残期間が施行日以降4ヶ月以上ある者も対象とする。
【受入れ実態の総合調査】
なお、これに先立ち労働省、法務省、外務省の3省は技能実習制度の総合実態調査を実施してい
たが、それによると、
研修生受入れで、「国際感覚が養われた」「職場の雰囲気が明るくなり活性化した」など日本人
従業員に対する良い影響があったとし、日本人従業員に対する悪い影響は、約7割の企業が「特
にない」としている。
また、研修生と地域との交流も活発だ。「地元のお祭りやイベントへの参加」「指導員や従業員
の家族を通じての地域住民との交流」が5割以上の受入団体、企業で実施されている。
技能実習生受入れの総合的評価も、
「非常に高く評価できる」「比較的評価できる」を合わせると、受入れ団体及び団体経由企業の
約9割、個別企業の約8割が技能実習生の受入れを評価している。
コメント
このうように、「制度とルールに則った」外国人労働者の受け入れが好評価を得ていることは、
今後、外国人労働者対策の方向性を占う上でも重要であろう。
不法就労外国人の増加は、その保護と地域交流の面で歪な姿をとらざるを得ない。とりわけ、地
域住民との交流面で「双方、オープンな付き合いができない」ことのマイナスが大きい。やはり、
外国人労働者対策は、入・出口のルール化を基本とした合法的な滞在枠を拡大によって、労働保
護とあわせて、フランクな雰囲気で地域交流ができる環境の実現を視野に入れるべきだ。
このためには、同時に、不法就労対策に本腰を入れることも必要である。外国人を見て「不法滞
在者ではないか」と疑う環境は悲しいことに違いない。
20日にも衆議院可決か?
影響大きい女子の時間外・休日労働・深夜業の解禁!
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(国会審議)
質問:労使協定や就業規則で女性を深夜業から除外したり、女性の時間外労働の限度を1
50時間、男性を300時間とするなど、男女で異なる取り決めをすることは法制
上可能か。
答弁:女性のみ一律に深夜業を免除するのは、その勤務を希望する女性を排除することに
なるので均等法違反。また、男女で異なる労働協約を結ぶことは均等法の趣旨に反
する。(労働省婦人局長)
質問:就業規則や労使協定で深夜業を強制されれば、女性は拒否できないのか、拒否して
懲戒されても文句は言えないのか。
答弁:正当な理由がない限り拒否できない。懲戒処分も有効。・・・(同婦人局長)
(以上、5月19日日経新聞夕刊「均等法国会審議から 上 」より抜粋)
5月20日にも衆議院可決予定の
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等の
ための労働省関係法律の整備に関する法律案要網(骨子)
T 均等法の一部改正
1 題名
法律の題名を「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法
律」に改める。
2 目的
この法律は、法の下の平等を保障する日本国憲法の理念にのっとり雇用の分野にお
ける男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、女性労働者の就業に当たって
妊娠中及ぴ出産後の健康の確保を図る等の措置を推進することを目的とする。
3 基本的理念
(1)この法律においては、女性労働者が性別により差別されることなくしかも母性を
専重されつつ充実した職業生活を営むことができるようにすることをその基本的理
念とする。
(2)事業主並びに国及ぴ地方公共団体は、基本的理念に従って、女性労働者の職業生
活の充実が図られるように努めなければならない。
4 男女雇用機会均等対策基本方針の策定
労働大臣は、雇用の分野における男女の均等な機会及ぴ待遇の確保等に関する施策
の基本となるべき方針を定める。
5 雇用の分野における男女の均等な機会及ぴ待遇の確保
(1)女性に対する差別の禁止
イ 募集及び採用
事業主は、労働者の募集及ぴ採用について、女性に対して男性と均等な機会を
与えなければならない。
ロ 配置、昇進及ぴ教育訓練
事業主は、労働者の配置、昇進及び教育訓練について、労働者が女性であるこ
とを理由として、男性と差別的取扱いをしてはならない。
ハ 女性に係る措置に関する特例
女性に対する差別を禁止する規定は、事業主が、雇用の分野における男女の均
等な機会及ぴ待遇の確保の支障となっている事情を改善することを目的として女
性労働者について行う措置を講ずることを妨げない。
(2)調停制度の改善等
イ 一方申請の場合の他方当事者の同意要件を廃止する。
ロ 女性労働者が都道府県女性少年室長に解決の援助を求めたこと又は調停の申請
をしたことを理由とする解雇その他不利益な取扱いを禁止する。
(3)事業主の講ずる措置(ポジティヴ・アクション)に対する国の援助
国は、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の支障となっている
事情を改善することを目的とする次に掲げる措置を講じ、又は講じようとする事業
主に対し、相談その他の援助を行うことができる。
イ その雇用する労働者の雇用に関する状況の分析
ロ イの分析に基づき必要となる措置に関する計画の作成
ハ ロの計画で定める措置の実施
ニ イからハまでの措置を実施するために必要な体制の整備
6 女性労働者の就業に当たって配慮すぺき措置
(1)職場における性的な言動に起因する問題(セクシュアル・ハラスメント)に関す
る雇用管理上の配慮
イ 事業主は、職場において行われる性的な言動に起因して、その雇用する女性労
働者が労働条件につき不利益を受け、又は当該女性労働者の雇用環境が害される
ことのないよう雇用管理上必要な配慮をしなければならない。
ロ 労働大臣は、イの事業主が配慮すべき事項についての指針を定める。
(2)妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置
イ 事業主は、その雇用する女性労働者が母子保健法の規定による保健指導又は健
康診査を受けるために必要な時間を確保することができるようにしなければなら
ない。
ロ 事業主は、その雇用する女性労働者がイの保健指導又は健康診査に基づく指導
事項を守ることができるようにするため、勤務時間の変更、勤務の軽減等必要な
措置を講じなければならない。
ハ 労働大臣は、ロの事業主が講ずべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を
図るため必要な指針を定める。
7 公表制度の創設
労働大臣は、女性に対する差別を禁止する規定に違反している事業主に対し、勧告
をした場合において、その勧告を受けた者がこれに従わなかったときは、その旨を公
表することができる。
U 労働基準法の一部改正
1 女性の時間外及び休日労働並びに深夜業の規制の廃止
満18才以上の女性について、時間外及び休日労働並びに深夜業の規制を廃止する。
2 多胎妊娠の場合の産前休業期間の延長
多胎妊娠の場合の産前休業の期間を、10週間から14週間に延長する。
V 育児・介護休業法の一部改正
育児又は家族介護を行う労働者の深夜業の制限
(1)事業主は、小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者であって次のい
ずれにも該当しないものがその子を養育するために請求した場合においては、事業
の正常な運営を妨げる場合を除き、午後10時から午前5時までの間(以下「深夜
」という。)において労働させてはならない。
イ 引き続き雇用された期間が1年に満たない労働者
ロ 深夜において、その子を常態として保育することができる同居の家族その他の労
働省令で定める者がいる労働者
ハ イ及ぴ口のほか、請求をできないこととすることについて合理的な理由があると
認められる労働者として労働省令で定めるもの
(2)(1)による請求は、1月以上6月以内の期間について、開始の日及び終了の日
を明らかにして、開始の日の1月前までにしなければならない。
(3)(1)及ぴ(2)は、要介護状態にある対象家族を介護する労働者が当該対象家
族を介護するために請求した場合について準用する。
W 労働省設置法の一部改正
「都道府県婦人少年室」の名称を「都道府県女性少年室」に変更する。
X 施行期日
W(名称変更関係) 公布の日から6月以内の政令で定める日
Tの6の(2)及ぴUの2(母性関係) 平成10年4月1日
上記以外の部分 平成11年4月1日
■光線式起動装置取り付けプレス機械の労働災害/同種災書の発生を懸念!
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労働省は、岡山県内の事業場において、プレス作業従事者が作業中に光線式起動装置を取り
付けたプレス機械の金型に手指を挟まれる災害の発生を受けて、『同種災書が発生するとい
う事態も懸念される』として、関係団体に緊急通知を行った。
プレス機械の光線式起動装置につきましては、一定の要件のもとに安全装置として認めること等
の必要な安全基準を本年度中に策定するため、現在、労働省から(社)産業安全技術協会に対し
て検討を依頼中だが、当該起動装置については、プレス機械の起動に際して、スイッチを押す等
の作業者の明確な意思による行為がなくても起動するという点で他の起動装置と異なる危険性を
有するものとして、安全基準が策定されるまでの間に同種災書が発生するという事態も懸念、今
回の緊急通知(要請)に至ったもの。
光線式起動装置取り付けプレス機械の災害
災害の概要と労働省安全課長名の緊急通知(要請)の内容を見る