列車・接触事故
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あいつぐ列車との接触事故

平成10年に発生した保線作業中等の列車接触による死亡災害(平成10年3月11日現在)
 

発生年月日

都道府県

死亡者数

災害発生状況

10.1.7 北海道 1人 線路上のポイント部の除雪作業中、貨物列車にはねられた。
10.1.19 青森 4人 線路上のポイント部の除雪作業中、臨時列車にはねられた。(この災害に対しては、関係者への対策徹底の要請が行われた。要請文。)
10.1.20 東京 1人 新交通システムの軌道内で電路設備の点検作業中、無人運転の電車にはねられた。
10.1.24 京都 1人 ポイント融雪器の点火作業中、列車にはねられた。
10.1.29 福岡 1人 踏切の電気ケーブルの張り替え作業中、列車にはねられた。
10.2.9 長野 1人 ポイントの切り替え修理作業後、別のポイントの状況を確認に行き、列車にはねられた。
10.2.10 岡山 1人 線路の巡回検査中、列車にはねられた。
10.3.11 東京 3人 現場へ向かうため線路わきを通行中、列車にはねられた。



これらのあいつぐ列車との接触災害の発生をうけて、防止の徹底を図るよう通達がなされている。

通達

労働省労働基準局安全衛生部長から都道府県労働基準局長あて(平成10年3月16日付け基安発第8号)

列車との接触災害の防止の徹底について


 列車との接触による労働災害の防止については従前からその徹底を図っているところであり、また、各事業場においても円滑な列車の運行の確保という視点も入れて必要な安全作業規程等を定め、それに基づき安全な作業の実施に努力がなされているところである。
 しかしながら、本年1月以降、降雪の中で除雪作業中に4名が死亡する重大災害や夜間に地下鉄の線路わきを通行中に3名が死亡する重大災害を含め、同種災害が8件発生し、本年1月から3月だけでも13名が死亡するという事態を生じている。
 このように列車との接触による災害が最近急増している背景として、事業場における安全管理のノウハウが人的な異動等により事業場内で適切に継承されていないのではないか、保線作業等に関する安全作業規程等が、特に都市交通機関を中心に、運行される列車本数の増加等の実態に適合しなくなっているのではないか、また新交通システムにおける無人運転方式の採用に際し、労働災害防止対策が十分に講じられていないのではないかという問題も懸念されるところである。
 ついては、これらの点に留意の上、各局において、列車との接触による労働災害の防止に関し、下記について関係事業者に対し的確な指導を実施されたい。

現行の安全作業規程等について、その内容が列車の運行の実態に適合するものとなっているか点検を行い、必要に応じて見直しを図ること。
 また、作業者等に対する教育等を通じて安全作業規程等の徹底を図ること。
 人事異動等があった場合にも安全技術が確実に継承されるよう組織的な安全管理を確立すること。
 過密なダイヤ下での軌道内に立ち入っての保線作業等は極力行わせないこと。
 また、最終列車の通過後に保線作業等を行うときには、最終列車の通過を作業指揮者等に確認させること。
  列車が運行される時間帯に作業を行う場合には、引込み線に向かう列車やダイヤ変更を含めて、列車の運行状況について、作業指揮者等に確実に伝えておくこと。
 監視人の適切な配置、適切な監視装置の設置等の措置を講じるとともに、監視人には作業者が確実に待避できるよう合図用器具を携行させる等の措置を講じること。
 列車に接触するおそれのある軌道内又は軌道に近接しての通行は行わせないこと。
 やむを得ず通行せざるを得ない場合には、列車の接近を早期に確認し、容易に待避できるようにすること。
 夜間やトンネル内の作業では、保線作業者等に蛍光者等を着用させる等、列車運転者が確認しやすい措置を講じること。






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労働省労働基準局安全衛生部長から都道府県労働基準局長あて(平成10年3月1日付け基安発第8号)

除雪作業における列車との接触災害の防止について


 標記については、日頃から、その徹底を図っているところであるが、平成10年1月19日、JR東北本線東青森駅構内において、降雪の中で除雪作業をしていた労働者が、走行してきた列車にはねられ、4名が死亡するという重大災害が発生したことは誠に遺憾に堪えないところである。
 本災害の発生原因等については、現在調査中であるが、軌道上又は軌道に近接した場所での除雪作業における同種災害の防止のため、今般、日本貨物鉄道株式会社、北海道旅客鉄道株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社及び西日本旅客鉄道株式会社に対し、別添のとおり除雪作業における列車との接触災害の防止対策の徹底について要請を行ったところである。
 ついては、各局におかれても、本要請の趣旨を踏まえ、その他私鉄各社を含めた関係事業者に対し的確な指導を実施し、標記労働災害の防止に万全を期されたい。

別添

日本貨物鉄道株式会社 代表取締役金田好生
北海道旅客鉄道株式会社 代表取締役坂本眞一
東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役松岡昌士    殿
東海旅客鉄道株式会社 代表取締役葛西敬之
西日本旅客鉄道株式会社 代表取締役南谷昌二郎

労働省労働基準局安全衛生部長

除雪作業における列車との接触災害の防止について

 本年1月19日、JR東北本線東青森駅構内において、降雪の中で除雪作業をしていた労働者が、走行してきた列車にはねられ、4名が死亡するという重大災害が発生したことは、誠に遺憾に堪えないところであります。
 本災害の発生原因等については、現在調査中であり、また貴社においては既に、軌道上又は軌道に近接した場所での除雪作業における災害防止対策が講じられていることと思われますが、このような重大災害の発生にかんがみ、当該対策の総点検を実施されるとともに、特に下記の点に留意の上、災害防止対策を徹底されますよう要請します。

1 安全管理体制の確立等

(1)除雪作業を行う場合の安全管理体制を明確に定めること。
(2)監視人の適切な配置、適切な監視装置の設置等の措置を講じること。
(3)監視人及び除雪作業従事者(以下「作業者」という。)に対し、臨時運行列車を含めた列車通過時刻等必要な事項について指示や連絡を確実に行うこと。また、列車ダイヤに変更があった場合は直ちに連絡すること。
(4)安全な作業のための作業手順書を作成し、それに基づき作業を行わせること。

2 安全教育の徹底等

(1)作業者に対し、除雪作業の安全の確保に必要な教育を的確に行うこと。
(2)監視人には十分な知識や経験のある者を選任するとともに、適切な監視業務の遂行に必要な教育を行うこと。

3 安全な作業の実施

(1)降雪等のために見通しが悪い場合には、作業を一時中止する、中継の監視人を追加選任する、列車通過予定時刻前に余裕をもって待避する等の措置を講じること。
(2)監視人には適切な待避合図用の器具を携行させ、除雪作業従事者に確実に待避の合図ができるようにしておくこと。