労働基準法違反
労働安全衛生法違反
2003年分


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(検察庁)送致日
犯罪事実等(報道概要)
備考

2003.11.21

<トレーラー事故>過労運転容認で運送会社を起訴 水戸地裁

 三重県鈴鹿市の東名阪自動車道で昨年8月10日、茨城県日立市の運送会社「井坂倉庫」の大型トレーラーが渋滞の列に突っ込み5人が死亡、6人が重軽傷を負った事故で、水戸地検は21日までに、同社を労働基準法違反と道交法違反の罪で、同社の労務管理担当常務(56)を労働基準法違反の罪で水戸地裁に起訴した。(毎日新聞)

労基法違反
(労働時間違反)

2003.11.21

労災死亡事故容疑の社長らを書類送検−−三次労基署 /広島

 三次労基署は21日、三和(みわ)町下板木、栗矢建設と同社社長(72)を労働安全衛生法違反(労災死亡事故)容疑で地検三次支部へ書類送検した。
 調べでは7月2日午後4時ごろ、同町内の道路改良工事現場で、社長が運転していたドラッグショベル(車両系建設機械)が、高さ1・5メートルの盛り土の上にあった木材や土石などを地面にかき落とす作業中、長さ約4メートルの木材がはね、近くにいた男性作業員(54)の後頚部に激突、死亡させた疑い。同法は、現場周囲に飛来防止設備の設置、監視人の配置などを義務づけているが、守っていなかったという。(毎日新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反)

2003.11.20

丸山町の建築作業員転落死 安全対策怠った社長ら書類送検 /千葉

 館山労働基準監督署は20日、丸山町の木造家屋建築業「加藤建設」と同社の男性社長(47)を労働安全衛生法違反容疑で千葉地検木更津支部に書類送検した。
 同署によると、この会社は8月5日、和田町の新築家屋工事現場で、瓦を乗せる土台となる木材の取り付け作業中、落下防止ネットを張ったり、作業員の腰に安全帯をつけるなどの対策をしなかった疑い。また、作業に必要な作業主任者を置かなかった疑い。
 このため、同日午前8時40分ごろ、男性作業員(61)が屋根の上で木材の取り付けをしていた際、バランスを崩して約3・6メートル下のコンクリート製の床に転落。8日後に死亡したという。(毎日新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反)

2003.11.20

丸高製麺社長を書類送検 圧迫死事故 労安法違反の疑い

 彦根労働基準監督署は20日、労働安全衛生法違反の疑いで、滋賀県彦根市高宮町の「丸高製麺(めん)」と社長(55)を書類送検した。
 調べでは、9月26日、同社工場で従業員(62)が製麺機内部を掃除中、動いていたミキサーに巻き込まれて圧迫死した事故で、危険個所に覆いを設けるなどの防止措置を講じなかった疑い。 (京都新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.11.20 労災かくしにかかる司法処分
平成15年1月〜10月 106
平成14年 97
平成13年 126
平成12年 91
平成11年 74
平成10年 79

送検事例

<事例1>
 [被疑者] 建設会社A(2次下請)、A社代表取締役B
元請建設会社の現場代理人C(共犯)
 [発覚の端緒]  Bは被災労働者Dの治療について労働災害には適用されない健康保険をDに使用させていたが、退院から仕事に復帰するまでの約4か月もの間、一切の休業補償を行わず、生活に困窮したDからE労働基準監督署の労災補償担当部署に休業補償給付に関する相談が寄せられたことにより、「労災かくし」が発覚したもの。
 [概要]  E署は、市発注の終末処理場の建設工事現場において、Dが右足かかとを骨折し、約6か月休業したにもかかわらず、BとCは共謀の上、労働者死傷病報告を遅滞なく同署に提出しなかったとしてA、B及びCを労働安全衛生法違反の疑いで地方検察庁に書類送検した。
 [動機]  労災事故の発生を知った発注者から元請建設会社が指名停止となること、労災保険制度上の保険料の還付を受けられなくなることをおそれたため。

<事例2>
 [被疑者] 建設会社Aを経営する事業主B、社会保険労務士C(共犯)
 [発覚の端緒]  D労働基準監督署が災害調査を進める中で、災害発生当時の現場の状況が労働者死傷病報告の内容と異なっていることを突き止めたもの。
 [概要]  D署は、住宅新築工事現場において、Aの労働者が、作業床を設けず、労働安全衛生法に違反する状態での作業により、約2.1メートル墜落し、死亡したにもかかわらず、作業床を設けた適法な状態での作業において発生した労働災害であるという虚偽の労働者死傷病報告を同署に提出したとしてBを労働安全衛生法違反の疑いで地方検察庁に書類送検した。
 本事例は、捜査の中でBから労働者死傷病報告の作成、提出の依頼を受けた社会保険労務士Cが共謀していたことが判明したため、Cについても同法違反の共犯で書類送検したもの。
 [動機]  労働安全衛生法違反による刑事責任の追及をおそれたため。

<事例3>
 [被疑者] 食料品製造会社A
A社の取締役B、経理部長C及び工場長D(共犯)
 [発覚の端緒]  被災労働者の一人から解雇予告手当に関する申告を受けたE労働基準監督署の労働基準監督官が、解雇予告手当を算定する際、労働者死傷病報告が提出されていない労災事故による休業期間があることをE署の労災補償担当部署に確認・把握したことにより、「労災かくし」が発覚したもの。
 [概要]  E署は、Aについて、約8か月の間に、スライサーで卵焼きを切断中に右指を負傷するなどにより労働者合計3名が約2〜3週間休業したにもかかわらず、B、C及びDは共謀の上、3件の労働災害について労働者死傷病報告を同署に提出しなかったとしてA、B、C及びDを労働安全衛生法違反の疑いで地方検察庁に書類送検した。
 [動機]  Aが安全管理に問題があるとのことで特別に安全指導の対象とする事業場として、2年連続、都道府県労働局長から指定を受けており、当該労災事故の発生により更に引き続き指定を受けることを避けようとしたため。

2003.11.20
厚生労働省発表

2003.11.18

労災隠しで鹿島を書類送検=事故なかったと虚偽報告−下請け3社も・品川労基署

 東京都品川区のりんかい線品川シーサイド駅建設工事で、大手ゼネコンの鹿島(東京都港区)が作業中に起きた労災事故を隠す虚偽報告をしたとして、品川労働基準監督署は18日、同社と現場所長を労働安全衛生法違反容疑で東京地検に書類送検した。
 労災隠しは近年問題化しているが、大手ゼネコンの送検は異例。この工事では、他に2件の事故でも下請け・孫請けによる虚偽報告などが判明。送検対象は計4社6人に上った。 (時事通信)


【関連】
労災隠し過去最多ペース 10月現在で106件

 故意に労災を届けなかったり、虚偽の報告をしたりしたとして労働安全衛生法(報告義務)違反で書類送検された「労災隠し」が、今年1月から10月までの間で106件と、昨年1年間の97件を既に上回っていることが20日、厚生労働省のまとめで分かった。
 このペースだと、過去最多だった2001年の126件を超える恐れもある。
 建設業が78件で全体の約74%を占め、昨年の65件を上回ったほか、製造業も昨年より4件多い17件だった。
 具体的なケースでは、建設工事現場で労働者が右足のかかとを骨折し、約6カ月間、休業したにもかかわらず、建設会社は労災には適用されない健康保険を使わせて休業補償もしていなかった。労基署に対しては指名停止になることを恐れ、届けていなかった。(共同通信)

 

安衛法違反
労災かくし

2003.11.15

労災隠しで書類送検 /大分

 14日、大分市新栄町の警備会社大分ホールサービスと社長(56)、同市細の土木工事会社、甲斐建設の社長(57)を労働安全衛生法違反(未報告)容疑で大分地検に。2人は昨年7月31日、甲斐建設が同市から受注した下水道工事で、交通整理をしていた大分ホールサービス社員の男性(38)がショベルカーの無限軌道に左足をひかれ、足首を骨折する重傷を負った事故を労基署に報告しなかった疑い。「行政指導などを受けて仕事が受注できなくなると困るので報告しなかった」と話しているという。(大分労基署調べ)(毎日新聞)

安衛法違反
労災かくし

2003.11.6

業員40人にサービス残業−−労基法違反容疑で会社社長ら書類送検 /山形

 村山労働基準監督署は6日、従業員にサービス残業をさせていた労働基準法違反(割増賃金不払い)容疑で、流し台などの製造販売会社「オザマ製作所」(尾花沢市芦沢)と同社社長(52)を山形地検に書類送検した。
 調べでは、同社は昨年12月1〜31日の間、従業員40人に対し、深夜も含む時間外労働をさせたのにもかかわらず、賃金支払い日の今年1月10日に割増賃金合計約373万円を支払わなかった疑い。
 同労基署は同社従業員からの相談を受け捜査。従業員の中には昨年12月の1カ月間の時間外労働が約190時間に上る人もいたという。同労基署は同社が長期間にわたりサービス残業をさせていた疑いもあると見て、調べを進めている。
 同社は捜査の途中で不払いを認め、昨年12月分の割増賃金合計約373万円については従業員に支払ったという。(毎日新聞)

労基法違反
(割増賃金不払い)

2003.11.5

無資格就労先を書類送検へ 重機教習修了証不正交付で

 クレーンなど重機の指定教習機関「コマツ教習所」が修了証を未受講者に不正交付した問題で、和歌山労働基準監督署は5日、資格を持っていない社員にクレーン関連業務をさせたとして、労働安全衛生法違反(無資格就労)の疑いで、和歌山市の土木会社を近く書類送検する方針を固めた。
 「コマツ教習所和歌山センタ」(和歌山市)は未受講者86人に修了証を交付しており、同監督署などは、不正交付を受けた社員が所属するほかの事業者についても無資格で重機などを操作させた可能性が高いとみて追及する。(共同通信)


 和歌山市にあるコマツ教習所が、クレーンなど重機の技能資格を大量に不正に交付した問題で、この教習所から不正に修了証を取得した従業員にクレーンを使った業務させたとして、和歌山市内の建設業者が書類送検されました。
 労働安全衛生法違反の疑いで書類送検されたのは、和歌山市の目良建設とその総務担当社員です。和歌山労働基準監督署の調べによりますと、目良建設は、必要な講習を一切受講せずに、コマツ教習所から不正に資格を交付された従業員にクレーンを使った作業をさせた疑いです。コマツ教習所の修了書不正交付問題で、使用者側の建設会社が書類送検されるのは今回が初めてです。コマツ教習所から不正に受講修了証を交付されたのは、十数社のべ5300人に上っており、労働基準監督署では不正の全容解明を進める方針です。(朝日放送)

無資格就労先を書類送検 修了証不正交付で

 クレーンなど重機の指定教習機関「コマツ教習所」が修了証を未受講者に不正交付した問題で、和歌山労働基準監督署は18日、無資格の社員にクレーン関連業務をさせたとして、労働安全衛生法違反(無資格就労)の疑いで、「目良建設」(和歌山市)と責任者の男性社員(47)を書類送検した。容疑を認めているという。調べでは、責任者の社員は8月27日、同市内の建設工事現場で廃材回収箱をクレーンでつり上げる際、ワイヤロープを箱に引っかけるなど「玉掛け」作業を無資格の社員にさせた疑い。
 社員は2001年4月、「コマツ教習所和歌山センタ」で、まったく受講せずに修了証の交付を受けた。同労基署によると、責任者が「忙しいので講習時間を短縮してほしい」と和歌山センタの元所長(66)に依頼、元所長は「なんとかする」と応じたという。(共同通信)

捜査方針

労働安全衛生法違反(無資格就労)

2003.11.5

10年で3回書類送検 タンカー爆発の中谷造船

 5人死傷の新造ケミカルタンカー爆発事故が起きた広島県能美町の中谷造船(中谷敏義社長)が、無資格者にガスバーナーを使用させたなどの労働安全衛生法違反容疑で、広島中央労働基準監督署から過去10年間に3回書類送検されていたことが5日、分かった。
 広島労働局によると、ガス溶接の技能講習を終えていないブラジル人作業員に、ガスバーナーを使って金属を溶断させていたとして1993年2月、同社と工場長を書類送検。2001年6月にはブラジル人作業員がドックで足場から転落し死亡。同年10月には運転士免許がない工務部長がクレーンを運転したとして、それぞれ書類送検した。
 また広島県警などの調べで、死傷した5人全員が爆発当時、機関室で作業していたことも判明。江田島署などは5日、業務上過失致死傷容疑でタンカーを現場検証し、同社事務所を家宅捜索して詳しい事故原因を調べた。(共同通信)

 
2003.10.30 従業員のけが未報告 容疑の会社を書類送検−−砺波労基署/富山

 砺波労基署は30日、福光町の土木工事業「拓コーポレーション」と経営者(50)を労働安全衛生法違反容疑で富山地検高岡支部へ書類送検した。調べでは、今年2月、岐阜県内の工事で従業員1人がけがをしたのに労基署に報告しなかった疑い。(毎日新聞)

安衛法違反
労災かくし
2003.10.24 無免許の作業員にショベルカー操作 佐倉のスクラップ処理業者、書類送検 --東金労基署/千葉

 東金労働基準監督署は24日、佐倉市下勝田の鉄スクラップ加工処理業「浜源」と同社社長(58)を労働安全衛生法違反で千葉地検に書類送検した。
 同署によると、同社は7月28日、会社作業場で磁石(直径約1・3メートル、重さ約2・4トン)付きの油圧式ショベルカーでトラックの荷台から鉄くずを降ろす作業をする際、無免許の作業員にショベルカーを操作させた疑い。また、同社は作業場の危険区域に立ち入り禁止措置を取っていなかった疑い。このため、トラックの荷台にいた男性作業員(59)が、ショベルカーのアーム部分についた磁石に押しつぶされ、死亡した。(毎日新聞)

安衛法違反
(資格者未選任)
2003.10.20 賃金不払い容疑で社長を書類送検−−福井労基署

 賃金不払いで社長を書類送検 福井労働基準監督署は20日、男性従業員(38)に賃金を支払わなかったとして、福井市内の内装工事請負会社=既に廃業=の社長(35)を労基法違反(賃金不払い)容疑で福井区検に書類送検した。
 調べでは、社長は従業員に、01年8月〜昨年5月の月給計161万6000円を支払わなかった疑い。昨年7月、従業員から被害の申告があり、同労基署が行政指導してきたが、社長は「資金がなく払えない」として応じていないという。(毎日新聞)

労基法違反
(賃金不払い)
2003.10.16

久喜のトラック横転2人焼死事故、過積載で社長ら書類送検 − 春日部労基署/埼玉

 ◇過積載で社長ら3人書類送検
 久喜市で1月、溶鉄を積んだトラックが横転、炎上し、男性作業員2人が焼死した事故で、春日部労働基準監督署は16日、最大積載量を2倍以上上回る溶鉄などを過積載させたとして、2人が勤めていた廃棄物処理会社の男性社長(61)▽運搬を委託した鉄鋼会社の男性専務(56)▽同社久喜工場の男性課長(54)の3人を労働安全衛生法(事業者の措置義務)違反の疑いでさいたま地検に書類送検した。
 調べでは3人は、1月9日午前4時半ごろ、鉄鋼会社久喜工場敷地内で、トラックが過積載と知りながら44歳と48歳の男性作業員に溶鉄の運搬作業をさせた疑い。トラックの最大積載量は10トンだったが、約10トンの釜に10トン以上の溶鉄を積んでいた。トラックは丁字路を右折しようとして横転、爆発して炎上した。
 同工場では日常的に同様の作業を繰り返していたという。社長は現場で度々作業を指揮し、専務は同工場の安全管理の責任者だった。(毎日新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.10.15 労災事故と賃金不払いで会社と責任者を書類送検−徳島労基署

 徳島労働基準監督署は15日、労災死亡事故2件と賃金不払い1件について、3社とそれぞれの責任者を労働安全衛生法違反、労働基準法違反の疑いで徳島地検に書類送検した。
 賃金不払いは健康食品・器具販売業「サンキャピタル」(徳島市新町橋2)と同社元社長(46)を労基法違反で。同社は元従業員7人に、02年6月〜8月分の賃金計約225万円を支払わなかった疑い。同社は02年3月に事実上倒産。元社長は同社に絡む出資法違反でも岡山地裁倉敷支部に起訴されている。
 労災事故の1件は、5月3日、神山町阿野のゴルフ場「徳島フォレストゴルフ倶楽部」で発生。配管を点検していた作業員が転落して死亡。作業員に安全ベルトを着用させるなど安全措置を取らなかったとして、ゴルフ場を経営する四国総合開発(本社・大阪市北区)と同社の代表取締役(66)を労働安全衛生法違反の疑いで。
 もう1件は5月29日、徳島市末広1の給油所新築工事現場でコンクリート注入用のバケットをパワーショベル車でつり下げていたところ、ショベル車が転倒、バケットが当たった作業員が死亡。このやり方は労働安全衛生法などで禁止されており、佐々木開発工業(徳島市新浜町1)と作業責任者(55)を同法違反の疑いで。(毎日新聞)

労基法違反
(賃金不払い)
安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.10.10 労災事故で社長ら書類送検 −二戸労基署

 二戸労働基準監督署は10日、労働安全衛生法違反(危険防止措置など)の疑いで、工事を請け負った一戸町の「田村建築」と同社の社長(67)、土木主任技術者(53)を書類送検した。調べでは、社長は今年6月14日、掘削作業主任者を置かずに一戸町内で町道路肩の復旧工事を行い、土木主任技術者は路肩の崩壊を防止する措置を取らずにショベルカーを使用するなどした疑い。
 事故は同日午前、町道路肩部分の工事中、重さ約十トンのショベルカーの重みで路肩の土砂が崩れ、横転したショベルカーの下敷きになるなどして同社の作業員1人が死亡、2人が重軽傷を負った。(共同通信)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.10.9 作業主任者置かず 建設会社を書類送検−大分労基署 /大分

 大分労働基準監督署は9日、大分市高瀬、建設会社日大建設と社長の男性(47)を労働安全衛生法違反(主任者不選任)容疑で大分地検に書類送検した。
 同社と社長は今年3月20日、大分市岡川の石川排水場の崩壊した斜面(高さ約7〜10メートル)の復旧工事現場で同社の作業員の男性(当時55歳)が土砂に生き埋めになり、窒息死した事故で、作業の指揮や安全管理をする掘削作業主任者を置いていなかった疑い。同社は掘削作業を始めた13日ごろから主任者を置いていなかった。(毎日新聞)

安衛法違反
(資格者未選任)
2003.10.9 労災かくしと安全措置義務違反で書類送検 −八日市労基署 /滋賀

 滋賀県の八日市労働基準監督署は9日、労働安全衛生法違反の疑いで、栗東市大橋7丁目、建設会社「高布」と、同社関東支店機工部長(51)、京都市山科区西野楳本町、電話設置会社「津留商店」のT代表(23)を書類送検した。
 同監督署の調べでは、同建設会社は昨年9月2日、滋賀県近江八幡市鷹飼町のカーボン製造会社工場内の変電所工事で、臨時労働者(66)が電柱から転落、重傷を負ったにもかかわらず、今年3月まで監督署に報告しなかった疑い。機工部長は当時、電設部長として同工事を直接管理する立場にあった。
 またT容疑者は、今年7月25日、滋賀県石部町のプラスチック工場の電話工事中に発生した臨時労働者(38)の屋根からの転落、死亡事故について、足場などを設ける安全対策を怠った疑い。 (京都新聞)

安衛法違反
労災かくし
(安全措置義務違反)
2003.10.9 賃金未払いで大阪の洋菓子会社と社長を書類送検−大阪西労基署

 共同通信によると、大阪西労働基準監督署は9日、アルバイトに賃金を支払わなかったとして労働基準法違反(賃金未払い)の疑いで、洋菓子製造販売会社「ヤムヤム」(大阪市港区)と同社の社長(64)を大阪地検に書類送検した。調べによると、ヤムヤムはアルバイトの5人に今年3月分の賃金計約38万7,000円を支払わなかった上、賃金台帳を記録していなかった疑い。昨年末から今年4月にかけ、別のアルバイトら17人からも賃金未払いについて申告があったが、同社の賃金台帳の記録がずさんで確認が取れないため、同労基署は立件を見合わせた。(共同)

労基法違反
(賃金不払い)
2003.10.6 賃金不払い容疑で業者を書類送検−魚津労基署 /富山

 魚津労働基準監督署は6日、黒部市前沢、建設業「ナカシマ工業」と経営者(66)を労働基準法違反(賃金不払い)の容疑で富山地検魚津支部へ書類送検した。 調べでは、この経営者は、同社の従業員7人の今年2、3月分の賃金(275万3155円)を支払日までに払わなかった疑い。同社は今年5月に破産宣告を受けている。(毎日新聞)

労基法違反
(賃金不払い)
2003.10.1 労災休業補償を不正受給−51歳男、詐欺容疑で逮捕 /長野

 勤務先で負傷し回復後、別の会社に就職し給与の支払いを受けているのにもかかわらず、「療養のため働けない」などと申し立てて休業補償給付金をだまし取ったとして、岡谷署と県警捜査2課は1日、岡谷市赤羽2、無職、長谷川一久容疑者(51)を詐欺容疑で逮捕した。
 調べでは、長谷川容疑者は99年11月中旬、岡谷市内の板金会社の作業員として、屋根の修理工事中、屋根から転落し胸の骨を折るなどの重傷を負った。このため、同日から岡谷労働基準監督署から労災認定を受けて休業補償給付金などの支給を受けていたが、00年2月ごろから諏訪市内の結婚互助会社に営業員として就職し、給与が支払われるようになったにもかかわらず、同年2月16日から3月15日まで「療養のため働けなかった」などと虚偽の申し立てを行い、同年4月に給付金約34万円をだまし取った疑い。(毎日新聞)


労災不正受給
2003.9.3

賃金不払い容疑で土木業者を書類送検−魚津労基署 /富山

 魚津労働基準監督署は3日、上市町湯上野の土木業「岡崎組」と経営者(69)を労働基準法違反(賃金不払い)の疑いで富山地検魚津支部へ書類送検した。 同署の調べでは、岡崎組は今年2、3月、延べ9人の従業員(いずれも日本人)の賃金計約110万3600円を所定支払日までに支払わなかった疑い。(毎日新聞)

労基法違反
(賃金不払い)
2003.9.2

大阪・八尾の工場火災書類送検へ−東大阪労基署/大阪

 大阪府八尾市の塗装会社「松栄産業」の工場で6月、乾燥炉が爆発し2人が死亡した火災で、東大阪労働基準監督署は2日までに、法定の作業主任者を置かずに作業を行っていたとして労働安全衛生法違反容疑で、同社の社長(48)と法人としての同社を近く書類送検する方針を固めた。火災は6月5日夕、同社工場2階の乾燥炉が爆発して出火。近くで製品のスチール棚の塗装などをしていた工場長(45)と従業員(34)が死亡した。
 調べでは、この乾燥炉を使用する際は作業員の安全確保のため、技能講習を修了するなどした作業主任者の配置が義務付けられているが、社長は配置していなかった疑いが持たれている。(共同通信)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.9.1

賃金未払い容疑で豆腐製造会社社長らを書類送検−岡山労基署/岡山

 岡山労働基準監督署は1日、邑久町福本の豆腐製造会社「フージーファクトリー」と同社の男性社長(33)を労働基準法違反(賃金の未払い)の疑いで岡山地検に書類送検した。
 調べでは同社は、昨年8月〜今年1月の従業員33人分の給料計2353万円を毎月所定日に払わなかった疑い。約500万円は遅れて払われたが、残りは未払い状態という。同社は昨年、豆腐の原料を「有機栽培大豆」と偽装表示し、農水省が有機JAS(日本農林規格)認定を抹消。同年7月に県警がJAS法違反などの容疑で同社と社長を書類送検、いずれも罰金刑が確定している。こうしたことから売り上げ不振となり、今年2月に破産宣告を受けた。
 同労基署によると、倒産した中小企業社員を対象とする国の未払い賃金立て替え払い制度があるが、同社は以前に適用されており、今回の33人には適用されない。(毎日新聞)

労基法違反
(賃金不払い)
2003.9.1 法定時間オーバー運転、労基法違反容疑で運送会社など送検−桜井労基署 /奈良

 桜井労働基準監督署は1日、桜井市粟原の運送会社「森本運輸」と同社配車責任者の男性従業員(38)を労働基準法違反(超過労働)などの疑いで奈良地検に書類送検した。
 調べでは、同社は今年5月28日〜6月25日、交通事故で死亡した男性運転手に、法定労働時間(1日8時間)を12〜15時間オーバーして勤務させた疑い。同社は、旧労働省の基準に反し、休息時間を取らせないまま男性運転手に労働させるなどしていたとしている。
 男性運転手は今年6月25日、愛知県音羽町の東名高速道路で追突事故を起こして死亡。事故や超過労働を受け、奈良労働局は今月、県内のトラック事業者に一斉立ち入り調査をする。同社は「事故を重く受け止めている。生き残りをかけてみんな必死でやっているが、今回の事態は非常に残念」としている。(毎日新聞)

労基法違反
(労働時間違反)
2003.8.20 労働安全衛生法違反容疑で建設会社などを書類送検−−武生労基署/福井

 武生労働基準監督署は20日、清和建設=池田町清水谷=と同社の現場責任者(27)を、労働安全衛生法違反の疑いで福井地検武生支部に書類送検した。
 調べでは、同社が請け負う越前町厨の橋りょう建設工事現場で、同法の定める防網などの墜落防止措置を怠った疑い。先月9日、男性従業員(22)が現場で門型クレーンの撤去作業中、高さ約3・9メートルの橋げたと橋げたの間の足場板から落下し、重傷を負った。(毎日新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.8.19 <残業賃金不払い>「クスリのサンロード」を書類送検-都留労基署/山梨

 都留労働基準監督署は19日、残業賃金を払わなかった労働基準法違反(割増賃金の不払)の容疑で、ドラッグストア「クスリのサンロード」(甲府市、樋口俊英社長)と樋口社長を甲府地検に書類送検した。残業時間が記されていないタイムカードを偽造する手口で、全48店舗計236人への不払い額は送検容疑を含めて今年5月までの2年間で計2億6000万円に上る見込み。直接の容疑は、昨年10月〜今年5月、山梨県内の2店舗の従業員13人に残業手当計約344万円を払わなかった疑い。

 都留労基署によると、各店舗から本社に届くタイムカードとは別に、勤務時間を短く記したカードを本社で作り、これに基づいて賃金を計算していた。不払い額は48店舗で1カ月計1000万円強に達していた。今年5月に一部店舗を抜き打ち調査して、カード偽造の疑いが発覚した。
 樋口社長は「創業(76年)以来、払う気がなかった」と労基署に話していた。だが6月以降は払っており「(2億6000万円の)不払い分も支払う」と言っているという。サンロードは山梨県を中心に東京都、長野、神奈川県に店舗を展開している。(毎日新聞)

労基法違反
(割増賃金不払い)
2003.8.18 解雇76人の退職金不払い/元鉄鋼会社社長を書類送検


 大阪南労働基準監督署は18日までに、解雇した従業員76人分の退職金計約6億2,000万円を支払わなかったとして、労働基準法違反(退職金不払い)容疑で、国光製鋼(大阪市住之江区)と同社の元社長(65)を書類送検した。 調べによると、国光製鋼は業績不振から資金繰りに行き詰まり約58億円の負債を抱えたため、昨年12月末までに、会社を任意整理し、全従業員76人を解雇したが、退職金を支払期限の今年1月14日までに支払わなかった疑い。同社は工場敷地を売却して資金を調達しようとしたが、買い手がつかなかったという。(共同通信)

労基法違反
(賃金不払い)
2003.8.13 最低賃金法違反で書類送検 川崎造船関連の2社を -坂出労基署

 フィリピン人実習生への賃金未払い問題で、坂出労働基準監督署は13日までに、労働基準法違反(労働条件の明示など)と最低賃金法違反の疑いで、雇用していた川崎造船の子会社「川重坂出サービス(KSS)」(香川県坂出市)と下請け会社の法人計2社、それぞれの社長と労務担当責任者ら計6人を書類送検した。
 香川労働局によると、KSSは1998年から、下請け会社は93年からそれぞれ受け入れたフィリピン人実習生に対し、雇用契約では基本給が約15万円だったのに、実際には最低賃金法が定める賃金を大幅に下回る月6万円程度しか払わなかった。また契約時に労働条件を明示しなかったという。
 同労基署は労基法違反などに当たるとして、2社に対し昨年10月、過去5年間に働いた83人に計5800万円を支払うよう命令。両社はこれまでに所在が分からない人以外、ほぼ全員に支払いを済ませている。(共同通信)

最低賃金法違反
2003.7.29 武富士役員ら書類送検=サービス残業常態化−大阪労働局

 大手消費者金融「武富士」(東京都新宿区、清川昭社長)がサービス残業を組織的に行っていたとして厚生労働省大阪労働局は29日、法人としての同社と、当時常務取締役の常務執行役員(51)と当時大阪支社長の取締役営業統括本部副本部長(36)を労働基準法違反(割増賃金未払いなど)容疑で書類送検した。当時社長の武井保雄会長(73)についても、大阪地検が捜査を継続する。 (時事通信)

 大手消費者金融「武富士」(本社・東京)は28日までに、「サービス残業」をさせた従業員ら約5000人に対し、過去2年分、総額約35億円の未払い賃金を支払った。1社が支払った「サービス残業代」としては、過去最高とみられる。(読売新聞)


労基法違反
(割増賃金不払い)
2003.7.18 労基法違反容疑で書類送検-加世田労基署(鹿児島)

 18日、加世田市の運送会社、有村運送と同社の社長(54)を、鹿児島地検知覧支部へ。昨年8月25日〜10月14日、雇用していた運転手の男性(当時55歳)に23日間で計86時間の違法な時間外労働をさせた疑い。男性は10月15日、勤務中に意識を失って、3日後に脳出血で死亡、今年3月に労災認定を受けた。(毎日新聞)

労基法違反
(労働時間違反)
2003.6.27 墜落防止措置を怠り作業員死亡 容疑で財団理事らを書類送検−−益田労基署

 益田労働基準監督署は27日、益田市文化スポーツ振興財団(伊藤修二理事長)と、安全管理責任者の財団常務理事ら2人を労働安全衛生法違反の疑いで松江地検益田支部に書類送検した。
 同署の調べでは、5月2日、財団の男性嘱託作業員が益田運動公園でせんてい作業中に木の枝が折れて約4メートル下のコンクリート路面に転落し、頭などを強くうって2日後に死亡。同法で定めている命綱使用など墜落防止措置をとっていなかった疑い。(毎日新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.6.18

敦賀市の自動車整備会社労災事故 労安法違反容疑で書類送検−−敦賀労基署(福井)

 敦賀市長沢の自動車整備会社「敦賀自動車工業」で昨年12月、従業員の男性(当時41歳)が跳びはねたタイヤで頭を打って死亡した労災事故で、敦賀労働基準監督署は18日、安全に必要な特別教育を怠ったとして、同社と、教育の責任者である総務部長(59)を労働安全衛生法違反の疑いで福井地検敦賀支部に書類送検した。
 調べでは、男性は昨年12月13日、工場内で、横倒しにした大型車用タイヤに機械で空気を入れていた際、急な空気の噴出により跳びはねたタイヤで頭を打って死亡。同社はタイヤの空気入れに必要な特別教育を男性従業員にしていなかった疑い。(毎日新聞)

安衛法違反
(教育実施義務違反)
2003.6.17 賃金払わず違法時間外労働 自動制御機器会社を書類送検−−大分労基署

 大分労働基準監督署は17日、従業員に1カ月に最高83時間の違法な時間外労働をさせ、割増賃金を支払わなかったとして兵庫県伊丹市、自動制御機器会社パスカルと社長の男性(59)、元大分事業部長の女性(57)、関連会社のパスカル大分の4者を労基法違反容疑で大分地検に書類送検した。
 調べでは、4者は安岐町下原で操業する自動制御機器工場の従業員に対し、昨年4〜10月にかけて労働組合と協定した時間外労働(1日4時間、1カ月40時間)を超えて従業員1人当たり、パスカルが1日最高10時間1カ月同83時間、パスカル大分が1日最高2時間1カ月同54時間の違法な時間外労働をさせた疑い。さらに昨年4〜11月にかけて従業員61人に1カ月30時間を超える時間外労働の対価の割増賃金計約1789万円を支払わなかった疑い。(毎日新聞)

労基法違反
(労働時間違反、割増賃金不払い)
2003.6.16 元請け会社などを書類送検/2人生き埋め死亡事故−三重労基署(大分)

 大分県緒方町の豊栄鉱山で昨年10月、土砂が崩壊し作業員2人が生き埋めになって死亡した事故で、三重労働基準監督署は16日、労働安全衛生法違反容疑で、工事の元請けの建設会社「川辺組」(同県三重町)と現場所長(50)、下請け会社と同社社長(49)を大分地検に書類送検した。 (時事通信)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.6.10 塗装店代表を書類送検 舞鶴の労災死亡事故

 昨年12月11日、舞鶴市余部下のユニバーサル造船舞鶴事業所で、市内の塗装店従業員=当時(55)=が高さ約8メートルの足場から転落死した事故で、舞鶴労働基準監督署は10日、労働安全衛生法違反の疑いで、市内の塗装店代表(55)を書類送検した。
 調べでは代表は、従業員が8メートルの高所で作業する際、安全に昇降できる長さのはしごなどを設置せず、危険防止措置を怠った疑い。(京都新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.6. 2 労災隠しで会社社長を書類送検−−福島労基署

 福島労働基準監督署は2日、土木会社「鈴木土木」(福島市大森)の鈴木正美社長(68)を、労働安全衛生法違反の疑いで福島地検に書類送検した。
 調べでは、同市上鳥渡の道路側溝工事現場で02年7月23日、落下したコンクリート製側溝に挟まれた労災事故で、同社男性社員(74)が右中指などを骨折する重傷で19日間入院したが、同社は労働者死傷病報告書を同署に提出しなかった。負傷した社員が、労災手続きを会社がしてくれないと相談して判明した。同署は悪質な「労災隠し」とみている。(毎日新聞)

安衛法違反
労災かくし
2003.4. 10 青柳・加茂市議夫妻を逮捕 530万円不正隠し容疑−−新潟地検

 ◇01年10月、経営の会社破産処理で
 破産宣告を受ける際に会社の財産約530万円を不正に隠したとして、新潟地検は10日、01年7月に倒産(負債総額約2億2000万円)した加茂市の運送会社「青柳運輸」元社長で加茂市議の青柳敏夫容疑者(46)=同市下条甲=と、取締役だった妻の百子容疑者(46)を、破産法違反(詐欺破産)などの疑いで逮捕した。青柳容疑者は大筋で容疑を認めている。新潟地検は同日午前から、加茂市の自宅など数カ所を家宅捜索した。【作田総輝、小畑英介】
 調べによると、青柳容疑者は同社が01年10月に破産宣告を受ける前に、百子容疑者や元社員2人と共謀して、財産隠しを計画。他人名義で別の運送会社をつくったうえ、取引先から受けた手形を、この別会社名義の複数の銀行口座に移すなどして財産約530万円を隠し、債権者の利益を害した疑い。
 青柳容疑者は02年7月、自身経営の別会社「青柳建材」(01年7月倒産、負債総額約2億円)の従業員に賃金約470万円を支払わなかった労働基準法違反の疑いで、三条労働基準監督署から新潟地検三条支部に書類送検されており、新潟地検はその後も調べを続けていた。余罪があるとみて、今後も青柳容疑者らを追及していく。(毎日新聞)

労基法違反
(賃金不払い)
2003.4. 2 亀岡の死亡事故で森林組合書類送検 園部労基署

 亀岡市森林組合(服部潔代表理事)の臨時職員(58)が2月、市内の山林で倒木の切断中に死亡した事故で、園部労働基準監督署は2日、同組合と作業班長(67)を、労働安全衛生法違反の疑いで書類送検した。

 調べでは、臨時職員は急斜面で切断していた倒木の下敷きになったとみられる。同組合と作業班長は、木を固定するなどの適切な措置をとらなかった疑い。(京都新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.3.28 智頭町・採石残土崩落事故 元社長らを書類送検 危険排除怠った疑いで /鳥取労基署

 智頭町市瀬の千代川をせき止めた昨年1月の採石残土崩落事故で、鳥取労働基準監督署は28日、採石場を経営していた久本砕石と、事故当時社長だった代表取締役専務(37)を労働安全衛生法違反の疑いで鳥取地検に書類送検した。
 同署の調べでは、同社は98年8月から02年1月までに、採石残土の処理について定めた作業計画を不履行。事故後も残土崩落による作業者への危害が想定できたにもかかわらず、排除の措置を講じなかった疑い。
 同社と取締役はこれまでに、県の告発を受けた県警から採石法と河川法違反の疑いで書類送検されているほか、現在の社長ら取締役5人が総額1億円の損害賠償請求を県に起こされている。(毎日新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.3.24 賃金不払い容疑で社長ら書類送検−−丸亀労基署

 丸亀労働基準監督署は24日、善通寺市原田町の飲食店経営法人「オフィスニーゼ」と同社の社長(42)をそれぞれ労働基準法違反(賃金不払い)の疑いで高松地検に書類送検した。
 同署によると、オフィスニーゼは、従業員13人に対して01年4月21日から同9月3日までに支払うべき賃金計392万1800円を所定の期日までに支払わなかった疑い。(毎日新聞)

労基法違反
(賃金不払い)
2003.3.19 会社と上司を労基法違反で書類送検=過労自殺は長時間労働が原因−東京

 東京労働局は19日、アウトドア用品販売会社「ダヴオス」(東京都中央区)の男性社員=当時(24)=が自殺したのは、会社が長時間労働をさせたことなどを苦にしたのが原因だったとして、労働基準法違反の疑いで、同社と、社員の上司で労務責任者だった同社専務(33)を書類送検した。同局によると、過労自殺で使用者側が書類送検されるのは全国で初めてという。
 調べによると、専務は2000年9月から01年2月までの間に、男性社員に延べ100回計150時間の残業をさせた上、残業代約16万円を支払わなかった。さらに、同社員が遅刻した制裁として、法定基準を超えて同年3月分の給与から3万円を減額した疑い。 (時事通信)

【関連】
 自殺した男性は同社に販売員として勤務。遺族は「自殺は、半年間で500時間に上った超過勤務が原因だ」として、昨年2月に労災認定を請求していた。(共同通信)
労基法違反
(割増賃金不払い・その他)
2003.3.14 建設会社と幹部を書類送検 /大分・三重労基署

 14日、三重町の笠原建設と、会長の男性(69)、土木部長(45)を労働安全衛生法違反(虚偽報告)容疑などで。土木部長は昨年12月15日、同町鷲谷のダム建設現場で、高さ2・65メートルの足場から作業員の男性(当時72歳)が落ち、頭の骨を折って死亡した際、手すりなど転落を防ぐ措置を取っていなかった疑い。会長は防止措置の不要な高さ1・5メートルの別の場所から落ちたように偽り、土木部長に労働者死傷病報告書を書かせた疑い。(毎日新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反・労災かくし虚偽報告
2003.3.13 賃金不払い容疑で業者を書類送検 園部労基署

 京都府園部労働基準監督署は13日、労働基準法違反(賃金不払い)の疑いで、亀岡市畑野の元建設業者(41)を書類送検した。
 調べでは、この業者は、従業員2人の昨年1月23日から3月14日までの賃金計46万6000円を支払わなかった疑い。昨年4月に廃業し、その後の同署の指導に従わなかったという。 (京都新聞)

労基法違反
(賃金不払い)
2003.3.12 大月の作業事故で業者らを書類送検−−都留労基署

 大月市で1月、原木の搬送作業中の男性作業員が死亡した労災事故で、都留労働基準監督署は12日、適切な安全管理を怠ったとして、同市賑岡町、木材伐採業者「山梨中央緑化」と、同社の男性社長(70)を、労働安全衛生法違反の疑いで、甲府地検に書類送検した。
 事故は1月22日午後4時15分ごろ、同市富浜町鳥沢の山林で、同社の男性作業員(68)が同僚と伐採した原木を運ぶケーブル式の機械集材装置を組み立て中、倒れてきたケーブルの丸太支柱(約900キロ)に激突。作業員は胸などを強く打ち、病院に運ばれたが翌日死亡した。
 同法は機械集材装置を組み立てる際、作業主任者による指揮監督を義務付けているが、同社は、作業主任者を置かず、支柱を立てる際に掘った穴の深さも通常の約1メートルに比べて約40センチと浅かったことなど、安全措置が不十分だった疑い。(毎日新聞)




須玉町の作業事故 業者など書類送検−−甲府労基署

 須玉町比志の治山工事現場で昨年7月30日、タイ人男性の土木作業員(当時30歳)が落下してきた岩石で頭を打ち死亡した事故で、甲府労働基準監督署は11日、工事業者の内藤建設工業(須玉町藤田)と同社の現場責任者(49)、下請けの山坂興業(韮崎市清哲町)と同社社長(55)を、労働安全衛生法違反の疑いで甲府地検に書類送検した。
 同法では、掘削の高さが10メートル以上の場合に、工事計画の届け出を義務付けているが、内藤建設工業は届け出を行わなかった疑い。山坂興業は、あらかじめ防護網を張るなどの危険防止措置を取らなかった疑い。(毎日新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.2.20 当時の役員らと会社を書類送検 久留米の4人中毒死

 福岡県久留米市荒木町の繊維会社「ピラミッド」の染織工場で昨年六月、四人が死亡した事故で、久留米労働基準監督署は二十日、労働安全衛生法違反の疑いで、法人としてのピラミッドと当時の常務取締役生産本部長(61)、死亡した同工場施設環境課長=当時(47)=の二容疑者を福岡地検久留米支部に書類送検した。

 事故は昨年六月十日、汚泥浄化用の沈殿槽を点検中に発生。槽内に滞留していた硫化水素による中毒で作業中の二人や駆けつけた四人が倒れ、うち四人が急性硫化水素中毒で死亡、一人が軽症を負った。

 調べでは、同本部長らは槽内が労安法で定められた酸素欠乏危険場所だったのに、作業主任者を選任せず、酸素と硫化水素の測定や避難用器具の用意などをしていなかった疑い。(西日本新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.2.14 製材の商店と社長を書類送検 倒木死亡事故で−−中津労基署

 中津労働基準監督署は14日、中津市東浜、製材業、嶋屋商店と、男性社長(73)を労働安全衛生法違反(作業主任者の不選任)容疑で大分地検に書類送検した。
 調べでは、社長は昨年10月25日、耶馬渓町中畑の伐採現場で、臨時作業員として働いていた同町山移、農業、相良大八さん(当時62歳)が、運搬のためワイヤーでつり上げたスギ材(直径30センチ、長さ21メートル)の幹で胸を打ち死亡した際、作業機械を扱う免許資格者を配置していなかった疑い。(毎日新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.2.14 支店長らを書類送検=5人死亡の製錬所崩落事故

 岡山県玉野市の日比共同製錬玉野製錬所で昨年7月、転炉内の耐火れんがが崩落し、作業員5人が死亡、2人が重傷を負った事故で、玉野労働基準監督署は14日、れんがの解体作業を請け負った日新興業(東京)と同社の統括工事部長(60)、事故で死亡した現場責任者の関西支店長=当時(62)=を、危険な労働現場での安全対策などを定めた労働安全衛生法違反の疑いで書類送検した。 (時事通信)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.2.4 労働安全衛生法違反容疑で、建築会社と社長を書類送検 /福島

 4日、鏡石町岡ノ内、有限会社「匠ハウス」と同社社長(59)を労働安全衛生法違反の疑いで、地検郡山支部に書類送検した。同社は昨年11月28日、須賀川市内の住宅解体工事中、屋根の高さが3メートル以上あるにもかかわらず、同法などで定める墜落防止の安全帯使用などの措置を怠った疑い。作業していた従業員(当時58)が同日、屋根から転落死した。(須賀川労働基準監督署)(毎日新聞)

安衛法違反
(安全措置義務違反)
2003.2.3 <賃金不払い>「寿屋」と前社長を書類送検 熊本労基署

熊本労働基準監督署は3日、民事再生手続き中の元九州最大手スーパー「寿屋」(熊本市)と前社長(1月死去、当時67歳)を、労働基準法違反(賃金不払い)の疑いで、被疑者死亡のまま熊本地検に書類送検した。昨年2月に解雇した社員8人分計約6900万円の退職金を支払わなかった容疑だが、8人を含む元社員2439人に対し、退職金約93億5500万円を支払わなかったという捜査報告も付記した。賃金不払い事件としては、被害人数、額ともに過去最大規模となる。
 同社は01年12月、2126億円の負債を抱え、民事再生法適用を熊本地裁に申請。昨年2月8日、全社員を解雇した。同署の調べでは、元社員のうち本部勤務の男性8人(当時38〜50歳)の退職金計約6900万円を同社就業規則で定める支払い期限(30日以内)に支払わなかった疑い。

 民事再生手続き中の会社を立件するのは異例。同署は「退職金支払いに充てる原資はあり、違法と判断した。被害が大きく、警鐘を鳴らす意味も強い」と話している。

 同社は08年3月末までに、元社員に退職金を全額支払うことで労働組合と合意していた。

 同社は「民事再生手続きを申し立てたため、期限内に支払えなかった。厳粛に受け止め、関係者におわびしたい」と話している。 【毎日新聞・阿部周一】

 

労基法違反
(賃金不払い)
2003.2.3 特養ホーム理事長をサービス残業で逮捕

 東京労働局青梅労働基準監督署は3日、時間外手当を支払わずに職員にサービス残業させていたとして労働基準法違反(割増賃金不払い)容疑で、東京都羽村市神明台4丁目の特別養護老人ホーム「神明園」経営者で社会福祉法人「亀鶴会」理事長中村忠雄容疑者(59)を逮捕した。サービス残業で経営者が逮捕された例は全国で初めて。
 同労基署は中村容疑者と共謀した疑いがあるとして妻で園長(59)、長男で副園長(33)、事務管理室長(39)の3人から事情を聴いている。 調べでは、神明園は1999年4月から現在まで、介護職員約40人が残業した際に支払う時間外手当を支払っていなかった疑い。〔共同2月3日〕





 「逮捕なんて予想もしなかった」。時間外手当を払わずにサービス残業をさせていたとして、羽村市の社会福祉法人「亀鶴会」理事長の中村忠雄容疑者(59)が3日、逮捕された。サービス残業で経営者が逮捕される全国で初めての事態に、法人が運営する特別養護老人ホーム「神明園」の関係者は驚きと動揺を隠せなかった。

 午後1時15分、羽村市神明台4丁目にある「神明園」で青梅労働基準監督署に逮捕された中村理事長は、両側を署員2人に挟まれるようにして連行された。 同園は昨年9月に家宅捜査を受けた。押収された書類やフロッピーディスクなどを返還されたその日が理事長逮捕の日となった。

 同労基署によると、残業をしていた職員は約40人で、1人平均の残業時間は1カ月約50時間だった。しかし月3〜4時間程度の時間外手当しか支払われていなかったという。 理事長と共謀したとされる副園長(33)は「タイムカードで打たれた時間すべてを仕事の時間とは考えない。園内にいる限りすべて残業だ、と言うのはおかしい。逮捕は納得いかない。残業申請のない分は職員が自分のスキル(技能)を上げるための勉強の時間と認識していた」と語った。 職員たちは「話はできない」「驚いている」などと言葉少なだった。 異例の逮捕に踏みきったことについて、同労基署は「不況でリストラが進む中、サービス残業を強いられているという声は多い。経営者への警鐘になれば」と話している。 (朝日新聞2月4日)

<サービス残業>東京の特養ホーム理事長を略式起訴 八王子区検

 八王子区検は24日、東京都羽村市の特別養護老人ホーム「神明園」職員にサービス残業させていたとして、青梅労働基準監督署に逮捕された同園の運営社会福祉法人「亀鶴会」理事長の中村忠雄容疑者を八王子簡裁に略式起訴した。「亀鶴会」も略式起訴し、同簡裁は同日、両者に罰金50万円の略式命令を出した。(毎日新聞)



労基法違反
(割増賃金不払い)
2003.1.15 知的障害者に賃金不払い−13人に1年2カ月間

 ◇法人など書類送検
 大洋村の農事組合法人「富士福祉農場」が雇用していた知的障害者に対し、1年2カ月にわたって賃金を支払っていなかったことが分かり、鹿島労働基準監督署は15日、同法人と元代表理事(52)を労働基準法違反(賃金不払いなど)の疑いで水戸地検土浦支部へ書類送検した。
 調べでは、同法人は知的障害者を雇って畜産業を営んでいたが、全従業員13人に対し、00年11月1日〜01年12月31日の賃金計約1000万円を支払わなかった疑い。同法人は全寮制で、食事などは提供されていたため、従業員は不払いに気付かなかったという。
・・同法人の元従業員が01年7月、賃金が支払われていなかったことを同監督署に申し出て問題が発覚した。同法人は昨年1月に解散したが、元代表理事は個人で現在も畜産業を営んでいる。
 元代表理事は「支払いが一時的に遅れているだけ。今後はさかのぼって支払う」と説明しており、同監督署は「改善が実際になされるかどうか、見守っていく。賃金不払いは長期的で、悪質な事例」としている。(毎日新聞)

労基法違反
(賃金不払い)
2003.1.10 賃金不払いの疑いで会社社長らを書類送検 /大津労働基準監督署

 大津労働基準監督署は10日、昨年10月に破産宣告を受けた県内酒類卸売業大手の近江酒販(大津市朝日が丘)と同社社長(70)を、労働基準法違反(賃金不払い)容疑で大津地検に書類送検。昨年4、5月分の従業員の給与を所定の支払日に支払わなかった疑い。調べでは、不払い額は4月が28人分で総額約727万円、5月が27人分で同約628万円。このうち4月分の約3分の1については、支払日の約1カ月後に支払われたが、それ以外は現在も支払われていないという。
 同社は景気低迷による経営不振などから、債権者が昨年9月、大津地裁に破産を申し立て破産宣告を受けた。(毎日新聞)

労基法違反
(賃金不払い)
2003.1.9
武富士本社など捜索 サービス残業させた疑い 大阪労働局

 消費者金融大手「武富士」(本社・東京都新宿区)が社員にサービス残業をさせていた疑いが強まったとして、大阪労働局は9日、労働基準法違反容疑で本社や支店など7カ所を家宅捜索した。容疑が裏付けられれば刑事事件として立件する方針。サービス残業による強制捜査は極めて異例。
 調べによると、同社は労使協定の限度を超えて社員に時間外労働をさせたり、割増賃金を適正に支払っていなかったりした疑い。東京労働局と合同で約80人態勢で捜索している。大阪市内の支店で勤務していた元社員2人が01年7月、「98年10月から2年間にわたり、月平均100時間余りの残業をしたが、最高で月25時間分の残業代しか支払われず、約420万円が未払いになっている」などとして同労働局に刑事告訴したのを受け、内偵を進めていた。
 関係者によると、過去にも同労働局などが内部告発などをもとに同社を調査し、サービス残業をやめるよう行政指導をしてきたが改善が認められず、全社的にサービス残業をさせていた疑いがあるとして強制捜査に乗り出した。(朝日新聞)



武富士に家宅捜索

 消費者金融大手「武富士」に対して労働基準法違反容疑(サービス残業)で大阪労働局は9日、本社や大阪支社など7カ所を家宅捜索した。
 大阪市内の支店で勤務していた元社員2人が2001年7月、月平均100時間余りの残業があったにもかかわらず、本社の指示に基づき最高月25時間分に残業の足切りを受け、2年分、約420万円が未払いになっているとして刑事告訴したのを受け、同労働局が内偵を進めていた。
 サービス残業の刑事訴追では、証拠確保の点から強制捜査が行われることがある。今回の捜索は、東京労働局と合同の80人態勢で行われた。

日本経団連は昨年11月19日、理事会を開き、大手消費者金融の武富士、アコム、プロミスの3社の入会を正式に承認した。旧経団連は消費者金融など特定業種の入会を認めていなかった。(入会をめぐっては、大手消費者金融の違法性を主張する多重債務者の弁護団が慎重な対応を求めていた。)
−−労務安全情報センター

 

労基法違反
(割増賃金不払い)
2003.1.9

木造町・賃金不払いの疑いで書類送検 /五所川原労働基準監督署

 9日、木造町蓮花田駒ケ宿の小山内工務店と経営者の男性(41)を労基法違反(賃金不払い)の疑いで地検五所川原支部へ書類送検した。昨年7、8月、従業員17人の賃金総額450万6538円を所定の給料日に支払わなかった疑い。(毎日新聞)

労基法違反
(賃金不払い)