2009/03/25 失業時、雇用保険未加入が77%/日本、先進国で最悪
- 国際労働機関(ILO)が報告書で次のような指摘をしている
(2009.3.24共同通信)
日本で失業保険の給付を受けていない失業者の割合は77%(210万人)に上り、先進国の中で最悪の水準にあることがわかった。
報告書は新興市場国を含む主要8カ国を取り上げているが、
最も「無保険失業者」の比率が高いのは
ブラジルで93%、
中国が84%
日本の77%は両国に続く高さ
4位の米国は57%
ドイツやフランスは10%台
日本は突出している。
2009/03/12 中国-労働訴訟が急増
- 中国最高人民法院(最高裁)は10日、全人代で2008年の活動報告。
昨年1年間の労働訴訟の判決が286,3221件に上り、前年より約94%増えたことを明らかにした。労働訴訟も含めた民事訴訟の判決総数は538万1185件と前年に比べ約15%増え、請求総額は約7954億元(約11兆5000億円)に上った。
(2009.3.11日経新聞記事から)
2009/02/01 失業保険の維持コスト
- 以下は、2009.2.1日本経済新聞朝刊「雇用対策欧州流(下)」の記事本文にあった失業保険の維持コストに関する記述から
◎ 「失業保険を維持するためのコストは高い。賃金に対する保険料の割合(料率)は、フランスが6.4%、スウェーデンが4.4%、ドイツが3.3%。いずれも日本の1.2%を大きく上回る。「豊かな欧州」を象徴する雇用の安全網だが、・・・」
2009/01/16 EU オプトアウトの廃止へ
- 労働政策研究・研修機構の「海外労働事情」につぎの記事
「欧州議会、オプトアウトの廃止へ
―労働時間指令改正案を可決―
欧州議会は12月、労働時間指令改正案を可決した。先に各国政府が合意した改正案に対して、焦点となっていた週48労働時間の上限に関するオプトアウト(適用除外)の廃止や、職場外での待機労働時間などを労働時間とみなすなどの規制強化を修正案として盛り込んでいる。指令案の成立には理事会の合意が必要となるが、これまでオプトアウトの維持を強く求めてきたイギリスなどの間で反発が必至とみられ、成立が危ぶまれている。」
…(以下は、 http://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2009_1/eu_01.htm )
2009/01/16 米中に共通する悩み
- 米国には全国民をカバーする公的保険がない。無保険者は4500万人、総人口の15%になる。
中国は都市に住む人口の45%、農村部では人口の79%が医療保険を持たない。
(以上、2009.1.10日本経済新聞朝刊「サバイバビリティ8」の記事から)
2009/01/06 60歳前に早期引退する慣行が根強い「フランス」で、高齢者の継続就労促す政策の採用
- 2008.12.31日本経済新聞朝刊に、フランスの高齢者就労に関して次のような記事が掲載されていた。日本と違うフランスの高齢者就労事情を知る上で、良い記事とおもわれるので以下、紹介します。
『フランスは,雇用主が労働者を強制的に離職させることができる年齢を現行の65歳から70歳へ引き上げる。
2010年から実施する。高齢者層の継続就労を促し、今後の公的年金の実質的な給付削減に個人が対応できるようにする狙い。ただ、同国では60歳前に早期引退する慣行が根強いため、どこまで効果を上げられるか不透明さも残っている。
現行の制度では、公的な定年年齢(60歳)と別に、労使の合意に基づき、65歳までは働ける。だが65歳を超えると会社側の判断だけで離職を言い渡せることになっており、65歳が就労年齢の事実上の天井となっている。
今回の改革はこれを5歳引き上げ、会社側は65歳以上の従業員に毎年働く意思を確認し、高齢者の意欲に応じて継続就労できるようにする。
仏政府が進める公的年金制度改革では、公的年金を満額受給できる保険料の納付期間を段階的に41年に引き上げる。
だが、同国では30歳近くになって正社員になる人が多く、そうした人たちは70歳近くまで働かないと満額年金を受け取れないという事情もある。
半面、社会的には55〜64歳の年齢層の就業率が4割にとどまっており、6割を超す日本や米国に比べて高齢者就労が定着していない。鉄道、警察など現業部門の公務員は50歳代で年金生活に入る早期引退ができるなど、官民格差も大きい。』
2008/11/03 グローバル化を進める上での最重要課題は「人材」
- [社]日本能率協会の2008年「企業の経営課題調査」によると、企業が経営のグローバル化を進める上での最重要課題は「人材」がと認識していることが、改めて確認された。
同調査結果によると、
・経営のグローバル化を進める上での課題として、
■「海外要員、赴任者の育成」(全体45.5%=海外売上比率40%未満企業38.8%、海外生産比率40%以上企業40.9%)
■「グローバルに通用する経営幹部の育成」(全体33.4%=海外売上比率40%以上企業36.9%、海外生産比率40%以上企業42.4%)
■「グローバルな人材マネジメント体制の構築」(全体26.6%=海外売上比率40%以上企業31.1%、海外生産比率40%以上企業21.1%)
といった「人材」に関する課題への回答が上位を占めた。
調査
上場企業(2,812社)および非上場企業(従業員300人以上、2,188社)の計5,000社。有効回答数860、有効回答率17.2%
(調査時期:2008年6月〜7月)詳細は下記URL
⇒ http://www.jma.or.jp/news/release_detail.html?id=29
2008/10/10 EU〜最低産休期間を14週から18週に延長する法案提出(EU指令案)
- EUは女性の最低産休期間を現行の14週間から18週間に延長するEU指令案(法案)を提出した。(2008.10.8日本経済新聞朝刊記事から)
2008/10/05 派遣労働者と正規従業員の均等処遇へ一歩踏み出したEU
- EUが6月の理事会で合意した「派遣労働者指令案」の概要は、以下のとおり。
「派遣労働者に、給与、休暇、出産休暇等について正規従業員と同等の処遇を受ける権利を与えるもの」(EU派遣労働者指令案)、
以下の点が、一部原案から修正されて合意された。
○均等処遇の権利は、原則、就業の初日から付与されるが、労使合意があれば「猶予期間」を設けることができる(猶予期間は各国の法制等に委ねること)
○均等待遇の範囲に、企業年金や法定水準を上回る傷病手当、持ち株制などを含むかどうかは各国の法制等に委ねる。
※現在、欧州全体で派遣労働者800万人が働いているという。
2008/09/21 中国が労働契約法の細目を定めた実施条例を施行
- 2008.9.20日本経済新聞は、中国特派員の記事として中国で労働契約法の細目が決まり9月18日付けで公布施行されたとその概要と記事にしている。
以下は、20日の記事全文
「中国政府は今年1月に施行した労働契約法の細目を定めた実施条例を18日付で公布・施行した。5月に公表した原案では雇用者側が契約を解除できる条件しか示していなかったが、今回は労働者側が契約を解除できる条件も明記。労働者の権利をより強める内容となった。
労働契約法は労働者の雇用安定を促す内容で、企業の労働コストの増加につながっている。企業側は不満を強めているが、19日に記者会見した人的資源・社会保障省の楊志明次官は「今回の実施条例が企業のコストに及ぼす影響は限定的だ」と語った。
実施条例では労働者が契約を解除できる条件として「雇用者が労働者の社会保険料を納めない」「雇用者の規則が法律に違反し、労働者の権益を損ねた」など13項目を列挙した。
企業と労働者が対等な関係で雇用契約を終了できるようにした。
一方、原案にあった派遣労働者の業務内容を制限する規定は削除。雇用者側にも一定の配慮を示した。」
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