賃金・人事労務、福利厚生制度のいま

そして、ワーク・ライフ・バランス
オープニング画面


2009/07/17 ぐるなび-主婦主体の巡回スタッフに出社不要の制度適用

(以下は,日本経済新聞2009.7.13朝刊記事から要約)

 飲食店情報サイト運営のぐるなびは,加盟店の巡回スタッフとして雇うパート・アルバイトの出社を不要にするなど自由度を増やし、個人の能力を引き出す取り組みを進めている。
Мさんは渋谷の約50店舗を担当。週4回、午後1時〜6時までの勤務で、1日に10店ほど巡回し、週1度は必ず担当店舗を訪問する。スケジュールはスタッフが自由に組むことができる。例えば雨の日は駅から近い店舗を集中的に回るなどの融通がきく。
 出勤や退勤は会社が貸与する全地球測位システム(GPS)機能付きの携帯電話で管理する。担当地域に着いたり、店舗に入る際にボタンを押す。週に1度のミーティング以外は会社に出る必要はない。子育てや家事を抱える主婦には働きやすく、東京・国立市に住む宮崎さんは「直行直帰できるのは魅力が大きい」と話す。
 巡回スタッフは子会社のぐるなびプロモーションコミュニティ(GPC)が雇うパート・アルバイトで、全国に約250人いる。95%が女性で、そのうち80%が主婦だという。


2009/07/02 リコー、フレックス制休止

 リコーは7月1日からフレックスタイム勤務制度を休止する。

 職場のすべての社員が一緒に集中して仕事に取り組む時間を増やすことで生産性を高めるほか、業績の改善に向けてコスト削減や社員の緊張感を高める効果も狙う。

 リコーはフレックス制度を1993年に導入。事業所や職場ごとに3〜6時間程度のコアタイムを設け、出社や退社の時間は基本的に社員に委ねるようにした。しかしコアタイム以外に職場会議が開けなかったり管理職が部下の勤務時間を管理するのが難しかったりと、効率の悪さが目立つようになってきていた。このため7月から午前8時55分〜午後5時半(本社など)といった標準勤務時間を設け、社員が一斉に同じ時間で働くようにする。
 育児や介護などでフレックス勤務を希望する社員には、特例として引き続き認める。
 (2009.6.29日本経済新聞朝刊記事から)


[編注]
 フレックスタイム制が原因?とも思えないことまで、同制度の責任とされている感じもする。組織に余裕が失われているからだろう。


2009/06/10 ドコモ、「月5日を上限に在宅勤務制度を導入」へ

 2009.6.8日本経済新聞朝刊に,
 「NTTドコモは約1万1000人の全社員を対象にした在宅勤務制度を今秋にも導入する。」とする記事。記事は同制度について、「在宅勤務を希望する社員は事前に申請した上で、週1日、月5日を上限に利用できる。部門を限定せず、申請者の業務が在宅勤務が可能な内容かどうかは所属長が判断する。育児や介護など、同制度を利用する理由も問わない。
 安全に社内の情報システムにアクセスできる携帯電話機や、データ通信カードを差し込んだノートパソコンを利用することで、職場とほぼ同じ環境で業務ができるという。」と紹介していた。


2009/06/01 日本IBMの在宅勤務

(以下は2009.6.1日本経済新聞朝刊記事から)

 「 日本IBMは在宅勤務制度を大幅に拡充し、オフィスへの出勤をほぼ不要とする新制度を6月1日付で導入する。主任級以上の全社員を対象に、週4日以上の在宅勤務を認める。出勤は月1回という勤務も可能になる。通勤時間の負担をなくし、社員のワークライフバランス(仕事と生活の調和)を支援する。(※ホームオフィスと名付けた新制度)
 対象者はセキュリティーを確保したパソコンで社内ネットワークに接続し、内線電話と併用して業務をこなす。上司との面談以外は、全業務を在宅で済ませられる。社内の自席はなくなる。」(要約)


2009/05/26 NTT西が全従業員に裁判員休暇

 「NTT西日本は裁判員制度の導入に伴い派遣社員、契約社員を含む従業員全員を対象に有給休暇を取得できるようにした。制度の整備で社員の参加を促す。同グループの正社員は約5万人で、契約社員などを含めると約7万人にのぼる。裁判員の職務に必要であれば日数に上限は設けない。通常の有給休暇とは別枠で取得できるよう就業規定を見直した。」(209.5.25日経新聞夕刊記事から)

[編注]
 裁判員休暇の請求は、労基法上は第7条「公民権の行使」に該当する。したがって、使用者はこれを拒むことはできない。だが、それが利用しやすいか否か(賃金保障をどうするかを含めて)は、法的な保障とは別の問題。

(公民権行使の保障)
第7条  使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない。但し、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。


2009/05/23 適格退職年金廃止についての認知状況は、99%だが、今後の検討未着手も9%

 厚生労働省は、平成20年12月、適格退職年金を契約しているすべての事業主に対してアンケート調査を実施し、その結果を公表している。
 (調査対象数27,953 有効回答数11,308 有効回答率40.5%)
 それによると、

適格退職年金廃止についての認知状況は、
○「廃止になることを知っていた」が96%、「期限は知らなかったが廃止は知っていた」が3%、「知らなかった」は1%であり、ほとんどが廃止されるという事実を認識。
他制度への移行の検討状況はどうか?については、
○検討中が58%、移行決定が26%、解約決定が6%と89%が廃止を前に何らかの対応をしているが、「まだ検討していない」が9%と少なからずある。
(内訳)
全体(100%)
検討中(58.0%)
移行先制度を決定、手続は未着手(11.9%)
新制度への移行手続中(13.8%)
移行せず適格退職年金の解約を決定、手続は未着手(4.2%)
移行せず適格退職年金の解約手続中(1.4%)
まだ検討していない(8.7%)
無回答(2.1%)

[参考]厚生労働省の「適格退職年金に関するアンケート結果について」、詳細は以下のURLから確認できます。
http://www-bm.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/tekikaku_c.html


2009/05/01 NTTデータが育休社員にシンクライアント端末を貸し

(以下は、2009.4.27日本経済新聞朝刊記事から)

 「NTTデータは6月から、育児休暇に入る社員を支援するために、記憶装置を持たないシンクライアント端末を貸しだす。休暇中でも自宅から、暗号化通信を使い社内システムに接続し、社員向け情報サイトやメールなどを利用できるようにする。
 休暇中でも社内の状況を把握したり同僚と情報交換したりできるようにし、休暇が終わる際に業務へ復帰しやすい体制を整える。

 NTTデータでは女性社員を中心に年間40〜50人が育児休暇を取得するという。
 育児休暇は最大で3年間取得可能。長期間、業務や会社から遠ざかることになるため、端末貸し出しで仕事に復帰する際の不安を和らげる効果を期待する。
 働きやすい環境を整え、女性社員の定着率向上につなげたい考えだ。」


2009/04/25 コールセンター、在宅勤務で1万人登録

(2009.4.20
 日本経済新聞記事から)

 NTTグループが出資するIT(情報技術)ベンチャーとNTT東日本子会社のコールセンター大手は今夏にも、自宅の電話で消費者からの問い合わせに応じる「在宅コールセンター」事業を始める。企業での勤務経験を持つ主婦などを中心に、年内に首都圏で1万人の登録者を募集する。登録者は1時間単位で就業時間を設定できる。在宅勤務の新しい形として注目されそうだ。



[編注]
 「個人事業主として同ベンチャーと契約し、」と云うのが少し、引っかかるが???


2009/03/22 関心高い〜確定拠出年金のマッチング拠出

 確定拠出年金(日本版401k)の掛け金について、
 企業拠出分に従業員個人が資金を上乗せする 「マッチング拠出」 を導入したい企業の割合が59%(うち、「法改正後に早速導入したい」との積極回答が11.6%)に上ることが、確定拠出年金教育協会の調査でわかったと2009.3.21日本経済新聞が報じている。

 マッチング拠出は
 確定拠出年金法改正案が成立すれば2010年1月から認められる。


2009/03/13 NEC フレックス制度休止か

 NECはフレックスタイム制度の四月からの休止を労組に提案した。同社は所定労働時間(7.75時間)のうち、午前10時〜午後3時をコア勤務時間に設定しており、始業や終業時刻は社員が柔軟に決められる。上司が社員の勤務時間を管理するのが難しく、残業時間が増える難点があった。
(2009.3.12日経新聞記事から)

[編注]
「残業時間が増える難点」というのは、本当はフレックスタイム制の難点ではないのだが。


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